生殖能力の低い人に対する受胎前のライフスタイルの助言

著者の結論: 

不妊かもしれないと自覚し、低生殖能力に対処するための治療可能性を検討している人を対象として、出産の機会や他の受胎能関連アウトカムに対する受胎前助言の効果を評価したRCTは見つからなかった。このような人に対する受胎前ライフスタイル助言の有効性を評価しているRCTがないことを考慮すると、本レビューは、この領域において実地臨床に対するガイドラインを提供することはできない。しかし、この重要な問題を研究していく必要があることを強調している。

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背景: 

不妊はよくみられる問題であり、個人、家族、より広い地域社会に有意な影響を与える。人が健康に出産する機会は、複数の因子、例えば、体重、食事、喫煙、他の薬物濫用、環境汚染物質、感染症、疾患、薬物、家族の病歴により影響を受ける可能性がある。しかし、不妊治療のため受診している人にどのような受胎前の助言が提供されるべきであるかについての現行ガイドラインはない。このような人が、前向きに変化し、妊娠し健康生児を出産する機会を希望をもって高められるようにするためには、これらのタイプの因子について、どんな受胎前助言がこれらの人に与えられるべきであるかを明らかにすることは重要である。

目的: 

不妊であるかもしれないと自覚し、低生殖能力に対処するための治療可能性を検討している人に対する出産の機会に関する受胎前助言の効果を評価する。

検索方法: 

不妊であるかもしれないと自覚し、低生殖能力に対処するための医学的治療可能性を検討した人を対象として、ライフスタイル因子に影響を与える受胎前助言を取り扱っているすべての発表済みおよび未発表のランダム化比較試験(RCT)を、Cochrane Menstrual Disorders and Subfertility Review Group Trials Register、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、コクラン・ライブラリ、MEDLINE、PubMed、EMBASE、PsycINFO、AMED、Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature(CINAHL)、LILACS、進行中や登録済みの試験に対する試験登録、引用索引、ISI Web of Knowledge、Clinical Study Resultsデータベース、OpenSIGLEデータベース、China National Knowledge Infrastructure(CNKI)Periodical Index、およびGoogle(開始から2009年10月5日まで)から検索した。

選択基準: 

不妊かもしれないと自覚し、低受胎専門医サービスからの治療可能性を検討している人に与えられる受胎前助言を考慮した、クラスターランダム化(グループランダム化)試験を含むランダム化比較試験(RCT)のみが選択に適格であった。主要アウトカムは、妊娠20週後の生児分娩として定義される出産であった。

データ収集と分析: 

2人のレビューアが独自に、選択した単一の試験に対して、適格基準を適用し、データを抽出し、バイアスのリスクを評価した。

主な結果: 

94例の不妊女性喫煙者に対する禁煙助言を評価している1件の試験が、このレビューの基準を満たしていたが、この試験は、このレビューの主要アウトカムである出産あるいは他のあらゆる受胎能関連アウトカムについて報告しなかった。不妊治療クリニックを受診している女性を対象としたこの試験によると、女性の「変化のステージ」(禁煙する準備)に合わせた禁煙助言は、標準的な臨床的助言と比較して、ステージ(禁煙率を含む)のの有意なエビデンスを示さなかった。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2010.11.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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