大腿骨近位部骨折に対する神経ブロック(肋骨下神経、外側皮神経、大腿神経、triple、大腰筋筋溝)

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著者の結論: 

本レビューに含めた参加者数が少ないこと、限定されたアウトカムの計測と報告であること、神経ブロックの種類と施行時期が異なることから、その他の鎮痛法と比較して、神経ブロックに大腿骨近位部骨折治療の一部として何らかの臨床的に有意な利益があるかどうかを明らかにすることはできない。しかし、神経ブロックは、大腿骨近位部骨折により患者が経験する痛みの程度およびその後の手術を確かに減らす。多数の症例を対象に臨床上のアウトカムを十分に検討した今後行われるランダム化試験が神経ブロックの正当性を評価するであろう。

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背景: 

大腿骨近位部骨折後の疼痛およびその後の手術を減らすために、局所麻酔薬による様々な神経ブロックが用いられている。

目的: 

大腿骨近位部骨折後の疼痛緩和に使用される神経ブロック(術前、術中または術後のいずれかに行う)の効果を明らかにする。

検索方法: 

Cochrane Bone, Joint and Muscle Trauma Group Specialised Register(2008年5月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(コクラン・ライブラリ2008年第2号)、MEDLINE(1966年~2008年5月第2週)、EMBASE(1988年~2008年第21週)、CINAHL(1982年~2008年5月第4週)および関連論文の参考文献リストを検索した。

選択基準: 

大腿骨近位部骨折患者のケアの一部として神経ブロックの使用に関するランダム化試験および準ランダム化試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独立に、試験を含めるかどうか評価し、9項目の評価尺度を用いて試験の質を評価し、データを抽出した。適切な場合は必ずアウトカム指標の結果を統合した。

主な結果: 

主に高齢者と女性を対象とした888例が参加した17件のランダム化または準ランダム化試験が含められた。9件の試験は術前の神経ブロックであり、8件は周術期の神経ブロックに関するものであった。神経ブロックにより、疼痛レベル、ならびに骨折による疼痛または術中の疼痛をコントロールするために投与される非経口または経口鎮痛薬の量が統計学的に有意に減少した。神経ブロックに伴う合併症の報告例は少なく、いずれも主要なものではなかった。医学的合併症および死亡率などのその他のアウトカムに関する限られたデータでは、全般的に神経ブロック群とコントロール群との間でがないことが示された。神経ブロックによる特筆すべき有害事象や合併症はなかった。

訳注: 

監  訳: 桃原 茂樹,2010.2.4

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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