システマティックレビューに含まれる研究におけるバイアスのリスクの盲検と非盲検の評価

研究者が質問に答えたいとき、彼らはシステマティックレビューと呼ばれるアプローチを使用することができ、これは特定の関心領域で行われた研究のすべてを調べることを意図している。文献を調べたり要約したりする際には、研究者は、どの研究が十分に実施された(すなわち質の高い)研究か、そうでない研究かを判断することが期待されている。私たちが十分に知らないことは、どの研究が質の高い研究であったかを判断するために、研究者がどのように評価を行うべきかということである。これは、研究者が特定の研究の特徴(例えば、どのような雑誌に掲載された研究か)を認識していると、不用意に研究を評価してしまう可能性があるため、重要なことである。例えば、研究の著者が評価者によく知られている場合、評価者はそれが「質の高い」ものであると考える可能性が高いかもしれない。私たちの研究では、文献をまとめることを目的とした場合に、研究者を研究の特性に関して盲検化することで違いが出るかどうかを検証している。私たちの質問に関連するデータを報告している研究は数件しかなかった。これらの研究の結果は一貫性に欠けるものであったが、システマティックレビューで研究の質を評価する際に盲検であっても非盲検であっても、評価の結果に違いはないのではないかと示唆された。

訳注: 

《実施組織》 阪野正大、小林絵里子 翻訳[2020.07.21]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《MR000025.pub2》

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