脊髄性筋萎縮症Ⅲ型患者のための身体運動トレーニング

レビューの論点

脊髄性筋萎縮症(SMA)Ⅲ型患者たちにおいて、身体運動トレーニングは、運動機能、心血管フィットネス、筋力、疲労、身体活動レベル、またはQOLを改善するか、また、望ましくない効果があるか?

背景

身体運動トレーニングにより、SMAⅢ型患者の体力を向上させ、運動不足や病気の進行による筋消耗から患者を守ることができる。しかし、運動トレーニングが安全であるかどうか、また、運動プログラムのどの部分が有用であるかは分かっていない。SMAⅢ型患者における身体運動トレーニングの効果に関するエビデンスをレビューした。

調査期間

エビデンスは2019年5月までのものを採用した。

研究の特徴

筋力を高める運動と有酸素運動トレーニング(呼吸や心拍数を高める運動)を組み合わせた6カ月間の在宅トレーニングプログラムの効果を検討した1件の試験を対象とした。研究で使用した有酸素運動トレーニングは、リカンベント・サイクリング・トレーニング(背中を支えながら座位で行うサイクリング)です。調査対象はSMAⅢ型の14人で、全員が歩行可能であった。参加者の年齢は10歳から48歳までで、軽度から中等度のSMA Ⅲ型を有していた。介入の性質上、治療群を参加者や担当者から隠すことができなかった。これは、測定が参加者の評価や努力に依存している場合には重要な制約となる。

研究の資金源

本研究は、米国国防総省およびSMA財団の支援を受けて実施された。

主な結果とエビデンスの確実性

参加者は規定通りに筋力トレーニングを行ったが、有酸素運動プログラムを完全に終了したのは半数にとどまった。

SMAⅢ型患者に対する身体運動トレーニングの効果については、エビデンスが非常に不確かであるため、まだ不明である。

訳注: 

《実施組織》堀本佳誉、冨成麻帆 翻訳 [2021.06.13]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。  《CD012120.pub2》

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