部分てんかんに対するロシガモン追加療法

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部分てんかんに対するロシガモン追加療法 てんかんは頻度の高い神経学的障害の一つで、世界で約5,000万人が罹患している。てんかんの人の約3分の1は抗てんかん薬単剤治療による管理が不良で、通常2剤以上の抗てんかん薬による治療(追加療法)が必要である。ロシガモン追加療法を評価している2件の試験を認め、18歳超の患者計467名が組み入れられていた。本レビューの結果では、ロシガモン追加療法患者の方がプラセボに比べて、短期投与期間で50%以上の発作頻度低下を得る可能性が高かったが、副作用による投与中止が多かった。ロシガモンによる最も高頻度の有害事象はめまいであった。より長期にわたる適切なデザインの二重盲検ランダムプラセボ対照比較試験が今後必要である。

著者の結論: 

本レビューの結果から、部分てんかんの人に対する追加療法としてロシガモンを使用した場合、発作頻度が低下しうるが投与中止が増加する可能性が示された。しかし、組み入れた試験の期間は短く、その質は不確かであった。より長期にわたる適切なデザインの二重盲検ランダムプラセボ対照比較試験が今後必要である。

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背景: 

てんかんは頻度の高い神経学的障害の一つで、世界で約5,000万人が罹患している。てんかんの人の約3分の1は抗てんかん薬単剤治療による管理が不良で、通常2剤以上の抗てんかん薬による併用療法が必要である。近年、多数の新規抗てんかん薬が部分てんかんに対する追加療法として検討されており、ロシガモンはその一つで本システマティック・レビューの対象である。

目的: 

部分てんかんに対する追加療法として使用した場合のロシガモンの有効性および安全性を検討すること。

検索方法: 

Cochrane Epilepsy Group Specialized Register(2012年5月1日)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL第12号4、コクラン・ライブラリ2012年)、MEDLINE(2012年5月1日)を検索した。試験登録を検索し、その後追加された情報についてロシガモンの製造者および選択した研究著者に連絡を取った。言語の制限は設けなかった。

選択基準: 

部分てんかんを対象にロシガモンとプラセボを比較している追加療法のランダム化比較試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に試験の質を評価しデータを抽出した。主要アウトカムは発作頻度の50%以上の減少および発作消失で、副次アウトカムは投与中止および有害事象であった。結果をリスク比(RR)と95%信頼区間(CI)または99% CIで示した(個別に挙げた有害事象が複数の検証を受けられるようにしたため)。

主な結果: 

患者総数467名の2件の試験が適格であった。両試験とも、部分てんかんに対する追加療法としてのロシガモン1200 mg/日・1500 mg/日について評価していた。1件の試験の方法論的質は良好と評価したが、他の1件の質は不確かであった。有効性アウトカムでは、ロシガモン服薬患者の方が発作頻度の50%以上の低下を得る可能性が有意に高い(RR 1.75、95%CI 1.14~2.72)という結果を示したが、プラセボ服薬群に比べて投与中止の有意な増加に関連していた(RR 2.16、95%CI 1.28~3.67)。安全性アウトカムでは、ロシガモン群の方が有害事象が発現した患者の割合がプラセボ群よりも高かった(RR 1.34、95%CI 1.00~1.80)という結果が示され、めまいはロシガモンに有意に関連した唯一の有害事象であった(RR 3.82、99%CI 1.69~8.64)。どちらの試験も、発作消失となった患者割合は報告されなかった。ロシガモンの異なる用量によるサブグループ解析では、高用量(1500 mg/日)の方が低用量に比べて発作頻度がより低下したが、有害事象による脱落が多くみられた。

訳注: 

監  訳: 江川 賢一,2012.10.31

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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