成人の本態性高血圧症に対する鍼治療

背景

高血圧症(高い血圧)は、世界中で約10億人に影響を及ぼしている。さらに、高血圧症は脳卒中や心臓発作のリスクを高める。鍼治療は、中医学の重要な治療法であり、細い鍼を皮膚上の定義されたツボに挿入する。鍼治療は、血圧を下げ高血圧症の症状を和らげるために用いられてきた。

試験の 特性

医療データベースのシステマティック・レビューを行い、高血圧症の成人の血圧に対する鍼治療の効果と安全性を対照群(偽(見せかけの)鍼治療、無治療、または薬剤)と比較した臨床試験を選択した。 結果は現在から2017年2月までのものである。

主な 結果 科学的根拠(エビデンス) 確実性

1744例を対象とした22件の試験を選択した。これらの試験は、死亡と一般的な健康について検証していない。4件の試験は、鍼治療と偽鍼治療とを比較し、血圧が短時間(1〜24時間)わずかに低下したことが示唆された。それ以外の試験は質が非常に悪かった。高血圧症の治療に役立つ、鍼治療による血圧の持続的な低下のエビデンスはなかった。安全性を報告した試験はほとんどなかったため、鍼治療の安全性を評価できなかった。 現在、鍼治療が長期的な高血圧症の管理に役立つというエビデンスはない。 鍼治療の持続的な血圧低下の効果を測定するためには、今後の試験をデザインする必要がある。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2019.09.30]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD008821.pub2》

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