胃腸膵神経内分泌腫瘍からの切除不能な肝転移患者を対象とした姑息的腫瘍減量手術とその他の緩和的治療との比較

著者の結論: 

文献上、胃腸膵神経内分泌腫瘍からの切除可能でない肝転移において腫瘍減量手術の役割を評価するためのランダム化臨床試験からのエビデンスは提供されていない。実際的および方法論的な面で実施および研究デザインを徹底的に考慮するならば、質の高いランダム化臨床試験が実現可能になると思われる。決定的なランダム化臨床試験の研究デザインを導くような予備的ランダム化臨床試験が必要である。

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背景: 

神経内分泌腫瘍は分泌顆粒を有する細胞からなる腫瘍であり、神経外胚葉に由来する。切除可能な肝単独転移患者には肝切除術が一般に提唱されているが、完全に切除することができない肝転移患者の管理には議論の余地がある。

目的: 

完全に切除することができない胃腸膵神経内分泌腫瘍からの肝転移患者を対象に、腫瘍減量手術がその他の緩和的治療よりも優れているかどうかを明らかにする。

検索戦略: 

ランダム化試験を同定するために、Cochrane Hepato-Biliary Group Controlled Trials Register、コクラン・ライブラリのCochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)、MEDLINE、EMBASE、Science Citation Index Expanded、およびLILACSを2008年7月まで検索した。

選択基準: 

完全に切除することができない神経内分泌腫瘍からの肝転移患者を対象に、肝切除術(単独あるいはラジオ波焼灼療法または冷凍切除との併用)をその他の緩和的治療(化学療法またはホルモン療法または免疫療法)または無治療と比較していたランダム化臨床試験のみを(言語、盲検化、出版状況にかかわりなく)、本レビューのために検討した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが本レビューの対象とする試験を独自に同定した。

主な結果: 

本レビューに含める適切なランダム化臨床試験は全く同定できなかった。

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