妊娠初期における胎児評価のための超音波検査

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著者の結論: 

早期超音波検査は多胎妊娠の早期発見を促し、妊娠期日決定の改善は過熟のための分娩誘発を減じる可能性がある。女性が受けたスキャンのタイミングと回数はいずれもかなりのバラツキがあるという事実に鑑み、このレビューのいくつか点の結果を解釈するに際しては注意を払う必要がある。

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背景: 

診断的超音波検査は洗練されたエレクトロニクス技術であり、画像を作るのに高周波数のパルスを利用している。診断的超音波検査は、臨床的合併症後のような妊娠中の様々な特異的状況において、あるいは胎児成長に懸念がある場合に用いられることがある。明らかな危険因子がなくても、有害アウトカムが妊娠で起こることがあるので、すべての妊娠に対するルーチンの超音波検査は、妊娠合併症の早期発見と管理向上を可能にすることにより、有益なことが判明するだろうと推定されている。ルーチンのスクリーニングが妊娠初期や妊娠後期あるいはこの両時期に計画されることがある。本レビューの焦点はルーチンの妊娠初期超音波検査である。

目的: 

ルーチンの妊娠初期胎児評価のための超音波検査(すなわち、スクリーニング法としての使用)は、妊娠初期超音波検査の(特異的適応に対する)選択的使用と比較した場合、胎児奇形や多胎妊娠の診断、臨床的介入の発生率、胎児に問題のあるアウトカムの罹患率に影響を与えるか否かを評価する。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2009年9月)を検索した。

選択基準: 

妊娠初期超音波検査(すなわち妊娠24週未満)のルーチンな使用を経験した女性と選択的使用を経験した女性のアウトカムを比較している発表済み、未発表および進行中のランダム化比較試験(RCT)。準ランダム化試験を含めた。

データ収集と分析: 

選択したそれぞれの研究に対して、2人のレビューアが独自にデータを抽出した。データの入力と解析にReview Managerソフトウェアを用いた。

主な結果: 

ルーチン/公開超音波検査と選択的/隠蔽化超音波検査の比較:11件の試験(女性37,505例)。妊娠初期の胎児評価のための超音波検査は、妊娠24週までの多胎妊娠検出の失敗を減じる(リスク比(RR)0.07、95%信頼区間(CI)0.03~0.17)。ルーチンスキャンで、「過期」妊娠に対する分娩誘発が減少する(RR 0.59、95%CI 0.42~0.83)。ルーチンスキャンで、児に対する有害アウトカムや母子による医療サービス使用は減少しないようである。子宮内でスキャン曝露を受けた小児の長期フォローアップは、スキャンが小児の身体的あるいは認知的な発達に有害な影響を与えることを示していない。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2010.11.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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