小児滲出性中耳炎(OME)に対する抗ヒスタミン薬および/または充血除去薬

著者の結論: 

プールしたデータからは、OMEの管理における抗ヒスタミン薬単独、充血除去薬単独、または併用投与による利益は示されず、多少の有害性が示されていることから、これらの薬剤を使用しないことを推奨する。

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背景: 

本レビューは、2006年第4号のコクラン・ライブラリにおけるコクラン・レビュー初回発表の更新である。滲出性中耳炎(OME)はよくみられ、発達遅延を伴う聴覚障害を引き起こす可能性がある。治療については未だ議論がある。滲出液排出の促進における抗ヒスタミン薬、充血除去薬および抗ヒスタミン薬と充血除去薬との併用の有効性が、ランダム化比較試験(RCT)により評価されている。

目的: 

本レビューの目的は、抗ヒスタミン薬、充血除去薬または併用療法が、OMEの小児の治療に有効であるかを判定することであった。

検索方法: 

Cochrane Ear, Nose and Throat Disorders Group Trials Register、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、PubMed、EMBASE、CINAHL、Web of Science、BIOSIS Previews、Cambridge Scientific Abstracts、ISRCTN、並びに発表済みおよび未発表の試験に関するその後追加された情報を検索した。2006年の前回の検索以後の最終の検索日は、2011年2月1日であった。

選択基準: 

小児OMEの治療として抗ヒスタミン薬、充血除去薬、または抗ヒスタミン薬と充血除去薬の併用を用いたRCT。急性中耳炎に基づきランダム化された試験は、フォローアップでOMEについて検討されいても除外した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に、標準化したデータ抽出書式および方法を用いて、発表済みの報告からデータを抽出した。2名のレビューアが別々に、選択した研究の方法論的な質を評価した。二値結果は、均質性が認められる場合は固定効果モデル、異質性が認められる場合はランダム効果モデルを用いて、リスク比と95%信頼区間で表した。解析したほぼすべてのアウトカムが均質であった。連続値の結果については、定性的に論じた。統計解析は、RevMan5.1ソフトウェアを用いて実施した。

主な結果: 

本レビューでは、16件の研究(参加者1,880例)を選択した。研究されていた介入またはアウトカムのいずれについても、統計学的または臨床的な利益は認められなかった。しかしながら、治療を受けた研究の被験者では、未治療被験者と比較して、副作用の発現が11%多く認められた(有害必要数=9)。

訳注: 

監  訳: 尹 忠秀,2011.12.15

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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