喘息に対する経口コルチコステロイド代替薬としてのアザチオプリン

著者の結論: 

慢性喘息の治療においてアザチオプリンをステロイド代替薬として用いることを支持するには現在エビデンスが明らかに不足している。実地臨床に推奨するためには事前に定義されたステロイド削減プロトコールに関する大規模長期研究が必要である。

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背景: 

吸入ステロイドを用いることで大多数の慢性喘息患者の症状が最もよくコントロールされる。しかし、少数の喘息患者群では、高用量の経口ステロイドによってのみコントロールすることができる。経口ステロイドの継続的な使用は重篤な副作用を伴うが、代謝拮抗型免疫抑制薬であり、慢性活動性肝炎や重症関節リウマチにおいて免疫反応を抑制するためにしばしば用いられるアザチオプリンは、経口ステロイド代替薬として有用である可能性があることが示唆されている。経口コルチコステロイド使用を減じるか中止するためのアザチオプリン使用に関するエビデンスをシステマティックに評価する必要がある。

目的: 

経口コルチコステロイドに依存している安定喘息患者において、これらステロイドの使用を最終的に最小化するか中止する意図でのアザチオプリン追加投与の有効性を評価する。

検索方法: 

Cochrane Airways Group Specialised Registerの検索を、事前定義検索用語を用いて行った。最新検索日は2010年8月であった。

選択基準: 

ランダムプラセボ対照デザインの研究のみが本レビューに対する選択基準を満たした。

データ収集と分析: 

2人のレビューアが独自に研究を本レビューへの選択に適格かどうか評価した。データを抽出し、Review Managerへ入力した。

主な結果: 

23例の参加者を集積した2件の小規模試験が本レビューの選択基準を満たした。参加者は肺疾患が併存していたと思われる。経口ステロイド消費量に関するデータは報告されなかった。FEV1、FVC、PaO2および症状に対して有意なはこれらの研究で観察されなかった。1件の研究が特異的気道コンダクタンス(SGaw)の統計学的に有意なを報告したが、これが臨床的に重要であるかどうかは不確かである。サンプルサイズが小さかったことや、1件の研究でwashoutが不十分であったことと両研究でのアウトカム評価に用いられた方法に関して方法論的弱点があったという懸念のため、これらの研究の知見はステロイド漸減の問題に一般化できない。2010年8月に行われた最新の検索では、本レビューへの選択が考慮される研究を同定しなかった。

訳注: 

監  訳: 尹 忠秀,2011.7.12

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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