妊娠と出生児のアウトカム改善に対する亜鉛補充

妊娠中の亜鉛摂取により早期産が軽度減少するが、低体重児などの他の問題は予防されない。

多くの妊娠可能な女性に、軽度から中等度の亜鉛不足がみられる。亜鉛低値により、早期産や遷延分娩が起こることがある。亜鉛不足は乳児の発育にも影響する可能性がある。17,000名を超える女性とその出生児を対象とした21件のランダム化比較試験を対象とした本レビューでは、妊娠27週前に亜鉛補充を受けた女性において、亜鉛補充を受けなかった女性と比べて早期産減少に対する亜鉛補充の効果がわずかに認められたものの、低体重児予防には有用ではないという知見が得られた。1件の試験はデータが利用できなかった。検討した試験の半数で、全体的なバイアスのリスクが不明であった。妊娠高血圧または子癇前症の発生について明らかなは認められなかった。亜鉛とプラセボを比べた早期産の相対的低下は14%で、この結果は主に、低所得の女性を対象とした試験で示された。別の試験では、対象女性すべてに鉄、葉酸またはビタミンを単独または併用して投与した。UNICEF(ユニセフ:国際連合児童基金)では既に、亜鉛を含む複数の微量栄養素の出産前補充を、発展途上国のすべての妊婦に対して推進している。特に低所得地域において女性の全体的な栄養状態を改善する方法を見出すことが、妊婦に亜鉛のみを補充するよりも、母体と出生児の健康改善に有用であると考えられる。低〜中所得国では、貧血およびマラリアや鉤虫などの感染症に対処することも必要である。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.11.23] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD000230.pub5】

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