メインコンテンツに移動

症候性頭蓋内動脈狭窄に対する血管内治療と内科的治療の比較

論点

症候性頭蓋内アテローム硬化性狭窄に対して、血管内治療(ET)と従来の内科的治療(CMT)の併用はCMT単独と比較して有益か。

背景

脳の血管の狭窄(頭蓋内アテローム硬化性狭窄:ICAS)は脳卒中の原因として世界的に知られている。治療の主な選択肢は、カテーテル治療(血管内治療:ET)と従来の内科的治療(CMT)である。しかし、いずれの治療法が最良かは明らかでない。そこで、直近に脳卒中の症状を呈したICASについてETとCMTを比較した試験をレビューした。

検索期間

2019年8月30日までに検索を実施した。

研究の特性

3件のランダム化比較試験(2つ以上の治療群のいずれかに参加者を無作為に割り当てる研究)を取り上げた。直近にICASの症状を呈した参加者632名が対象であった。2件の試験が多施設共同で実施され、金属機器(ステント)による ETとCMT単独を比較していた。1件の試験は中国の1施設で行われ、様々なタイプのETとCMT単独を比較していた。

主な結果

初期と後期のいずれのレビューにおいても、ETは死亡率または脳卒中の再発率の高さと関連していた。軽度の脳卒中や死亡または依存症の発生率については、長期的にも大きな差は認められなかった。

エビデンスの質

実行バイアスや試験の早期終了により、エビデンスの質は低~中程度とされた。

訳注

《実施組織》加藤仁美 翻訳、阪野正大 監訳[2020.09.03] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。  《CD013267.pub2》

Citation
Luo J, Wang T, Yang K, Wang X, Xu R, Gong H, Zhang X, Wang J, Yang R, Gao P, Ma Y, Jiao L. Endovascular therapy versus medical treatment for symptomatic intracranial artery stenosis. Cochrane Database of Systematic Reviews 2023, Issue 2. Art. No.: CD013267. DOI: 10.1002/14651858.CD013267.pub3.

Cookie の使用について

当サイトでは、当サイトを機能させるために必要なCookie を使用しています。また、任意のアナリティクスCookie を設定して改善に役立てたいと考えています。お客様がCookie を有効にしない限り、任意のCookie を設定することはありません。このツールを使用すると、あなたのデバイスにCookie を設定して、あなたの好みを記憶します。すべてのページのフッターにある「クッキー設定」リンクをクリックすることで、いつでもクッキーの設定を変更することができます。
使用するCookie の詳細については、Cookie のページを覧ください。

すべてを受け入れる
設定