出血傾向がある、または出血性疾患のキャリアである女性における、出産後の母児のアウトカムに関する自然経腟分娩と帝王切開分娩の比較

レビューの論点

出血性疾患やそのキャリアである女性における、自然経腟分娩あるいは帝王切開分娩で出産した後の母児のアウトカムに関するエビデンスを調べた。これは、以前に公開されたレビューの更新版である。

背景

出血性疾患がある女性とそのキャリアの女性の最も安全な出産方法を検討し、それぞれの方法で出産時に母児に起こりうる問題を評価したいと考えた。

検索日

このレビューにおけるエビデンスは、2021年6月21日現在のものである。

主な結果

出血性疾患の女性における、最も安全な出産方法(自然経腟分娩と帝王切開との比較)や出産時に母児に起こりうる問題を検討した、ランダム化または準ランダム化比較試験は見つからなかった。出血性疾患の希少性や妊娠中に試験を行うことの難しさを考えると、将来的にもランダム化比較試験が行われる可能性は低いと思われる。そのため、臨床医は低レベルのエビデンスを用いて治療法を決定しなくてはならないだろう。

訳注: 

《実施組織》 杉山伸子、小林絵里子 翻訳 [2022.02.16]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD011059.pub4》

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