羊水穿刺または絨毛生検時の鎮痛

著者の結論: 

一般に羊水穿刺を受ける女性は、処置時の疼痛が軽微であることや、処置時の疼痛軽減を目的とした局所麻酔薬の使用、脚マッサージ、氷点下温度への針の冷却を支持するエビデンスが不十分であることを承知しているものと考えられる。

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背景: 

羊水穿刺や絨毛生検(CVS)を受ける妊婦は、自然流産のリスクに加え、これらの処置に伴う疼痛についても懸念を抱いている。現在、鎮痛方法は2つの大きなカテゴリ、すなわち非薬剤と薬剤に分類することができる。

目的: 

種々の鎮痛法が、羊水穿刺または絨毛生検(CVS)の施行時の疼痛軽減に何らかの影響を及ぼすか否かを評価する。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2011年8月31日)を検索した。

選択基準: 

羊水穿刺またはCVS時の種々の鎮痛法を比較しているすべてのランダム化試験。準ランダム化デザインの試験も対象にするが、それらの結果は分けて解析および報告する。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが適格性と試験の質を評価し、データ抽出を行った。

主な結果: 

羊水穿刺時の種々の鎮痛法を評価した合計5件のランダム研究(参加女性805例)を対象にした。CVSを受けた女性を対象とした研究はなかった。 ランダム化比較試験(RCT)1件(N = 203)と準ランダム研究1件(N = 220)は局所浸潤麻酔と無麻酔を比較しており、visual analogue scale(VAS)で評価した疼痛に統計学的なは認められなかった[平均差(MD)-2.50および1.20、95%信頼区間(CI)-6.98~1.98および-2.67~5.07)。 研究1件(N = 200)は羊水穿刺時の軽い脚マッサージと非介入を比較しており、羊水穿刺時の不安(MD 0.2、95%CI -0.63~1.03)またはVAS疼痛スコア(MD 0.3、95%CI -0.35~0.95)に変化は認められなかった。 患者62例を対象とした別の研究では、VAS疼痛スコアの低下の点で、氷点下温度に冷却した針を羊水穿刺時に使用した場合の効果が認められなかった(MD -0.8、95%CI -1.8~0.2)。さらに、予想された疼痛と実際の疼痛との間にもは認められなかった(MD 0.4、95%CI -0.82~1.62)(比較の前後)。 参加者120例を対象にリドカイン‐プリロカイン鎮痛クリームとプラセボクリームの羊水穿刺前の使用を比較した研究でも、VAS疼痛スコアにはみられなかった(MD -0.6、95%CI -1.44~0.24)。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2012.3.13

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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