潰瘍性大腸炎の寛解維持のためのメソトレキサート

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著者の結論: 

潰瘍性大腸炎患者の寛解維持に際して、メソトレキサートの使用を推奨するには利用できるエビデンスが不十分である。大規模で方法論的に厳格なランダム化比較試験が必要である。そのような研究では、高用量のメトトレキサートおよび非経口的な投与を検討すべきである。

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背景: 

葉酸拮抗薬のメソトレキサートは免疫抑制薬であり、クローン病などの重度の炎症性疾患の治療に有効である。潰瘍性大腸炎は慢性炎症性腸疾患に関連しており、治療を試みることができる。本レビューは、潰瘍性大腸炎の寛解維持のためのメトトレキサートの有効性を検討するために実施された。

目的: 

潰瘍性大腸炎患者の寛解維持を目的としたメソトレキサートの有効性および安全性を検討しているランダム化比較試験をシステマティックにレビューする。

検索方法: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)およびCochraneIBD/FBD Review Group Specialized Trials Register、MEDLINE(PUBMED)、EMBASE(1984年~2008年11月)、Webof Science、Scopus、Database of Abstracts of Reviews of Effects(DARE)および臨床試験データベース(ClinicalTrials.gov)を検索した。また、選択された論文の参考文献およびDigestiveDisease Weekの抄録も検討した。

選択基準: 

潰瘍性大腸炎患者の寛解維持を目的としたメソトレキサートの有効性をプラセボまたは他の介入と比較評価しているランダム化比較試験(RCT)のみを本レビューに含めるように考慮した。

データ収集と分析: 

各レビューアが独自にデータを抽出した。再発のオッズ比、95%信頼区間およびP値をMantel-Haenszel法で算出した。ITT解析を用いた。

主な結果: 

試験1件のみが選択基準を満たした。この試験は患者30例をメソトレキサートに、37例をプラセボランダム化していた。メソトレキサートは用量12.5mg/週で経口投与した。寛解期に入ったメソトレキサート群の患者14例およびプラセボ群の患者18例を9ヶ月間または初回再発時まで追跡していた。メソトレキサート群の患者の64%が再発したが、プラセボ群の患者では44%であった(OR2.25;95%CI 0.54~9.45;P=0.27)。

訳注: 

監  訳: 吉田 雅博,2009.11.16

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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