在宅と指導を伴う施設での心臓リハビリテーションの比較

レビューの論点

我々は、心筋梗塞(心臓への血流が途絶えた状態)、狭心症(胸痛)、心不全、そして血行再建術後の成人患者を対象とする、在宅での心臓リハビリテーションプログラムと施設で指導を受けながら行う心臓リハビリテーションとを比較した。

背景

心臓リハビリテーションは、運動、教育、そして心理的サポートを組み合わせることによって心疾患を持つ人々を健康な状態に戻すことを目的としている。従来から、施設での心臓リハビリテーションプログラム(例えば、病院、ジム、そしてスポーツセンター)は、心疾患イベント発生後の人々に提供される。在宅の心臓リハビリテーションプログラムは、その利用と参加を増やすために導入されてきた。

検索日

我々は、2016年9月まで検索を実施した。

研究の特性

我々は、心疾患をもつ成人患者に対する在宅と指導を伴う施設での心臓リハビリテーションプログラムの効果をみたランダム化比較試験(患者を2つかそれ以上の治療群にランダムに割り付けした試験)を検索した。

23の試験(2890名の参加者)を本研究に含めた。ほとんどの試験は、比較的小規模(参加者の中央値は104名、範囲は20名から525名)だった。各試験の参加者の平均年齢は、51.6歳から69歳だった。参加者のうち、女性は19%のみだった。4つの試験では、女性を含んでいなかった。

参加者の構成は、ばらついていた。すなわち、10の研究では冠動脈疾患患者を含んでおり、5つの研究では心臓発作後の患者が含まれていた。そして、4つの研究では、血行再建後かあるいは心不全の患者をそれぞれ含んでいた。

試験の資金源

16の研究が資金源について報告していた。一方、7つの研究は報告していなかった。研究結果に対して商業的な関心を持つ機関から資金を受けたという報告をした研究はなかった。

主な結果

在宅と施設での心臓リハビリテーションは、死亡者数、運動耐容能、そして健康関連QOL(生活の質)について測定された利点は、ほぼ同等であることがわかった。在宅あるいは施設での心臓リハビリテーションにより得られるこれらの短期効果が長期に渡って継続するかどうかについて確認するためには、更なるデータが必要とされる。

エビデンスの質

報告数が乏しいため、このレビューに含まれた研究の方法論上の質やバイアスのリスクを評価することは困難である。エビデンスの質は、”非常に低い”(全死亡)から”中等度”(12ヶ月経過後の運動耐容能と健康関連QOL)の範囲をとる。質が”低い”という評価の主な理由は、含まれた研究数が少ないことによる。

訳注: 

《実施組織》安福祐一 杉山伸子 翻訳[2018.5.21] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。  《CD007130》

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