早産児における経鼻持続陽圧呼吸(NCPAP)離脱方法

著者の結論: 

NCPAP圧をあらかじめ規定した値まで低下し、その後NCPAPを完全に中止した児は、各日あらかじめ規定した時間だけNCPAPをはずした児に比べて、NCPAP使用総時間が短く酸素投与期間および入院期間が短い。NCPAP離脱に関する将来の試験は、提案した方法を、NCPAP圧をあらかじめ規定した値まで低下させてからNCPAPを完全に中止する方法と比較すべきである。NCPAP離脱を企図する前の安定性の定義について明確な基準を確立する必要がある。

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背景: 

経鼻持続陽圧呼吸(NCPAP)の使用適応ならびにその関連するリスクと利益は広範囲に研究されているものの、NCPAP離脱での最良の方法については依然として不明である。オーストラリアとニュージーランドの調査で、56%がNCPAP離脱方法は「暫定的」であると述べた(Jardine,2008年)。どの時点でNCPAP離脱を開始できるほど児の状態が十分安定したと判断するか、明確に確立されていない。NCPAP離脱時の離脱失敗の基準も明らかではない。

目的: 

早産児におけるNCPAP離脱に使用される様々な方法のリスクおよび利益を検討すること。

検索戦略: 

Cochrane Neonatal Review Group Specialized Register、1966年から2010年6月までのMEDLINE、1982年から2010年6月までのCINAHL、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL、コクラン・ライブラリ 2010年、Issue 2)を検索した。過去のレビュー(相互参照を含む)も検索した。

選択基準: 

新生児個人または新生児の集団(別個の新生児室など)のいずれかが、異なるNCPAP離脱方法(NCPAP初回離脱とその後のすべての離脱および/または離脱企図)にランダム化されている、すべてのランダム化および準ランダム化比較試験を選択した。

データ収集と分析: 

Cochrane Collaboration and its Neonatal Review Groupの標準法を用いた。

主な結果: 

4件の適格な可能性がある研究を同定した。3件の研究を本レビューに選択した。1件の研究は、あらかじめ規定した安定性基準を児が満たした場合にNCPAPを単純に中止するという離脱方法にランダム化された児について、酸素投与期間の有意な短縮と入院期間の有意な短縮を示した。

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