特定の冠動脈バイパス手術患者を対象とした頚動脈狭窄に対する頚動脈内膜切除術

著者の結論: 

CABG手術前の予防的頚動脈手術の利益とリスクを評価するためのランダム化試験から、エビデンスは見いだせなかった。そのような処置のリスクと利益を確実に実証するために、ランダム化比較試験が必要である。

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背景: 

頚動脈狭窄と冠動脈疾患は同時に起こることがある。冠動脈バイパス(CABG)手術が予定されているが頚動脈狭窄も認める冠動脈疾患の患者を対象とした頚動脈手術の役割については異論がある。(CABG手術を複雑にする脳卒中および神経学的機能障害を避けることによって)予防的頚動脈内膜切除術による何らかの利益がリスクを上回るかどうかは不明である。

目的: 

50%を超える頚動脈狭窄があるCABG手術患者を対象に、死亡、脳卒中、心筋梗塞を含む主要な臨床アウトカムの総リスクに対する及ぼす頚動脈内膜切除+最善の薬物治療の効果影響を、最善の薬物治療単独と比較評価する。

検索戦略: 

Cochrane Stroke Group(検索2008年10月)およびCochrane Heart Group(検索2008年11月)の試験登録を検索した。加えて、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ2008年第4号)、MEDLINE(1966年~2008年11月)、EMBASE(1980年~2008年11月)、同定した試験の参考照文献リスト、および進行中の試験および研究登録(最終検索2008年11月)を検索した。

選択基準: 

特定のCABG手術患者を対象に、頚動脈内膜切除+最善の薬物治療を最善の薬物治療単独と比較したすべての真のランダム化比較試験を含めることとした。主要アウトカムは周術期死亡とした。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独立に、含まれた研究の方法論の質を評価し、データを抽出することとした。

主な結果: 

適格な研究は見いだせなかった。

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