脳卒中後の機能的能力改善のための反復的作業訓練

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著者の結論: 

反復的作業訓練の結果、下肢機能に軽微な改善がみられたが、上肢機能の改善はみられなかった。訓練は日常生活機能に対しては十分な効果があると思われる。しかし、訓練終了後も改善が持続することを示すエビデンスはない。本レビューでは、反復性よりもむしろ作業特異性が検討されている可能性がある。今後の研究は、訓練の種類・量および機能的歩行を維持する方法に注目すべきである。

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背景: 

作業に特化した運動活動の能動的訓練は、脳卒中リハビリテーションへの現在あるアプローチの構成要素のひとつである。

目的: 

脳卒中後の反復的作業訓練によって、全身、上肢あるいは下肢の機能が改善するか否か、また治療効果が訓練の量・種類あるいは時期に依存しているか否かについて判定する。

検索方法: 

Cochrane Stroke Trials Register(2006年10月)、コクラン・ライブラリ、MEDLINE、EMBASE、CINAHL、AMED、SportDiscus、Science Citation Index、Index to Theses、ZETOC、PEDroおよびOT Seeker(2006年9月まで)、ならびにOT search(2006年3月まで)を検索した。未発表/英語以外の言語の試験、学会予稿集も検索し、参照文献リストを入念に探し、広報情報を求め、試験著者に問い合わせた。

選択基準: 

明確な機能的目標に向けて1回の訓練セッション中に反復して実施する一連の能動的運動を介入とし、また訓練量が定量化可能な脳卒中後の成人を対象としているランダム化/準ランダム化試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に抄録をスクリーニングし、データを抽出し、試験を鑑定した。割り付けの隠蔽化、盲検化、追跡不能、および治療の同等性について方法論の質を評価した。その後追加された情報については、試験著者に問い合わせた。

主な結果: 

17の介入とコントロールを比較し、参加者659例からなる14件の試験を含めた。主要アウトカム:結果は、歩行距離(平均差(MD)54.6、95%CI17.5~91.7)、歩行速度(標準化平均差(SMD)0.29、95%CI0.04~0.53)、立ち上がり動作(標準効果推定値0.35、95%CI0.13~0.56)について統計学的に有意であった。機能的歩行運動(SMD0.25、95%CI0.00~0.51)および全身運動機能(SMD0.32、95%CI-0.01~0.66)については境界線上の統計学的有意性が観察された。手/腕の機能や座位バランス/リーチについては統計学的に有意はなかった。副次的アウトカム:日常生活動作(SMD0.29、95%CI0.07~0.51)についての結果は統計学的に有意であったが、生活の質および障害の指標についてはいずれも有意ではなかった。有害作用の所見はなかった。6ヵ月後または12ヵ月後のアウトカムに対して追跡時の測定値は有意ではなかった。介入量または時期によって治療効果は変化しなかったが、介入の種類によって下肢の治療効果が変化した。

訳注: 

監  訳: 江川 賢一,2008.1.11

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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