血栓後症候群の予防のためのルトシド

背景

下肢の静脈にできる血栓は頻度の高い病態であり、深部静脈血栓症(deep vein thrombosis :DVT)と呼ばれている。DVT患者の3人に1人は、血栓症後症候群(post-thrombotic syndrome :PTS)として知られる合併症を発症する。この症候群には、患側下肢の進行性の腫脹、疼痛および皮膚変化が含まれる。現在、PTSの主な予防法は弾性ストッキングの着用である。しかし、患者はストッキングを不快に感じることが多いため、問題を予防するために経口薬の服用を好む場合がある。

ルトシドは、慢性静脈不全など静脈に影響を与える他の病態に対する有効性が示されている薬草療法である。 本レビューの目的は、DVT後のPTSを予防する上でのルトシドの有効性について、ランダム化比較試験で科学的根拠(エビデンス)が認められるかどうかを検証するために、既存の文献を評価することである。また、治療によって副作用が発現するかどうかを検証することも目的とした。

検索方法および試験の選択

DVT後のPTSの予防にルトシドを使用している試験について、すべての既存のデータベースを検索した(2018年8月21日現在まで)。2名のレビュー著者が独立して、組入れについて試験を評価し、規定の基準に従って結果を抽出した。

主な結果および結論

PTS予防を目的として組入基準に適合しているルトシドと代替療法とを比較した試験試験は同定できなかった。PTS予防にルトシド使用する根拠となるエビデンスは認められなかったため、質の高いランダム化比較試験が必要である。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2019.09.30]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD005626.pub4》

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