卵巣癌に対するトポテカン

著者の結論: 

トポテカンは副作用のパターンは異なるものの、パクリタキセルおよびPLDと同程度に有効であると考えられる。至適レジメンを明確にするために、適切にデザインされた大規模なRCTが必要である。

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背景: 

卵巣癌の治療に際して、トポテカンなどの化学療法薬の使用が可能である。治療薬としてのトポテカンの使用効果はシステマティックにこれまでレビューされていない。

目的: 

卵巣癌の治療に対するトポテカンの有効性と安全性を評価する。

検索方法: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(2006年第4号)、Cochrane Gynaecological Cancer Review Group(CGCRG)Specialised Register(コクラン・ライブラリ2006年第4号)、MEDLINE(1990年1月~2006年7月27日)、EMBASE(1990年1月~2006年7月27日)、European Organization for the Research and Treatment of Cancer(EORTC)database(2006年8月1日まで)、CBM(Chinese Biomedical Database)(1990年1月~2006年7月27日)を検索した。

選択基準: 

卵巣癌の患者を対象にトポテカン単剤または併用での使用を、トポテカンを用いない介入と比較している、または患者を異なるトポテカン治療法にランダム化しているランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2名のレビューア独自にデータを抽出し、データを解析した。

主な結果: 

参加者1,323例を対象とした6件の試験が本レビューに適格であった(Gordon 2004a、Gore 2001a、Gore 2002、Hoskins 1998、Huinink2004、Placido2004)。報告されているように、すべての研究は方法論の質が不良と同定された。トポテカンは無増悪生存期間(PFS)を延長させる上で、ペグ化リポソームドキソルビシン(PLD)と同程度に有効であった(16.1週に対して17.0週、p=0.095)。PLDを使用していた参加者の全生存(OS)期間は、トポテカンと同等であった(56.7週に対して60週、p=0.341)。トポテカンは、パクリタキセルやPLDと比較して血液学的毒性が強く、血液学的イベントの相対リスク(RR)はそれぞれ1.03~14.46および1.73~27.12であった。21日サイクルのトポテカンは42日サイクルよりも毒性が強かった(血液学的イベントおよび非血液学的イベントのRRは1.03~8であった)。トポテカンの静注投与と経口投与の毒性は同等であった。トポテカンはパクリタキセルと比較して、進行を効果的に遅らせた(23.1週に対して14週、p=0.0021)。参加者は42日サイクルよりも21日サイクルのトポテカンに対して奏効を示す傾向にあった(RR 7.23、95%CI 0.94~55.36)。腫瘍径が小さく、白金ベースの化学療法に対して感受性があれば、予後が良好であった。含めた試験サンプル・サイズが小さいことに加え、方法論に欠陥があり、報告が不備であったことから、試験測定バイアスの評価は困難であった。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2009.9.15

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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