耐糖能異常または空腹時血糖異常の人に対するalphaグルコシダーゼ阻害薬

この日本語訳は最新版ではない。英語の最新版をご覧になるにはここをクリックしてください。
著者の結論: 

IGT患者においてアカルボースが2型糖尿病の発現を減少させるとするエビデンスが存在する。しかしながら、これを予防とみなすべきか糖尿病の遅延または隠蔽とみなすべきかについては不明である。アカルボースは心血管イベントを減らす可能性があるが、この結果はさらなる研究で確認する必要がある。

アブストラクト全文を閲覧
背景: 

alphaグルコシダーゼ阻害薬(AGI)は血糖値を下げることから、耐糖能異常の患者において2型糖尿病と心血管疾患を予防する可能性がある。これらの考えられる効果、ならびに生活の質、血漿脂質および体重への影響はこれまでにシステマティックな文献的考察やメタアナリシスで検討されていない。

目的: 

耐糖能異常(IGT)または空腹時血糖異常(IFBG)、またはその両者を有する患者においてalphaグルコシダーゼ阻害薬の効果を評価する。

検索方法: 

コクラン・ライブラリ(以前はCENTRALとして知られていた臨床試験データベース)、PUBMED、EMBASE、Web of Science、LILACS、進行中の試験のデータベース、関連レビューの文献リストを検索し、専門家とメーカーに問い合わせた。最新の検索日は2006年2月であった。

選択基準: 

IGTまたはIFBG、または両者を有する患者においてAGI単独による治療を他の介入と比較する1年間以上にわたるランダム化比較試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に、すべての抄録を読み、質を評価し、データを抽出した。不一致は意見の一致により解決するか3人目のレビューアの判断により解決した。

主な結果: 

本レビューに5件の試験(参加者2360例)を含め、全ての試験はIGT患者または「糖尿病リスクの高い」患者(1件の試験)を組み入れていたアカルボースを検討していた。研究期間は1年、3年(2試験)、5年および6年であった。1件の研究バイアス・リスクが低く、4件の研究バイアス・リスクが高かった。アカルボース治療における2型糖尿病の発現率を無治療の場合と比較したアウトカム(2件の研究)以外は、メタアナリシスは可能ではなかった。バイアス・リスクの低い研究に基づくデータは、アカルボースが2型糖尿病の発現を減少させ(NNT=10)、心血管イベントを減らし(47のイベントに基づきNNT=50、研究は最初このアウトカムを検出しなかった)、負荷後の血糖値を下げ(-0.6mmol/L、95%CI -1.0~-0.3)、肥満指数を低下させることを(0.3kg/m2、95%CI -0.1~-0.5)示唆している。死亡率、他の罹患率、糖化ヘモグロビン、空腹時血糖、脂質および血圧に統計的に有意な影響は観察されなかった。2型糖尿病の発現率への影響はバイアス・リスクの高い2件の研究において確認された(OR 0.2、95%CI 0.1~0.6)。有害作用はほとんどが消化管由来であった(OR 3.5、95%CI 2.7~4.4)。

訳注: 

監  訳: 2006.12.27

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

Share/Save