非季節性うつ病に対する光療法

非季節性のうつ病に対する光療法の有効性は中等度から高い効果があるとレビューアは結論付ける。短期間の治療並びに朝に光療法を用いること、また睡眠遮断反応者では睡眠遮断法と併用することで、治療反応についてもっとも効果が認められると考えられる。軽躁病は、潜在的な有害作用として検討する必要がある。データが限定的であり、また試験に異質性 が認められることから、これらの試験結果は慎重に解釈する必要がある。

著者の結論: 

非季節性のうつ病患者にとって、光療法によって、特に治療1週間目は朝に、および睡眠遮断反応者で補助療法として使用することで、中等度から高い抗うつ効果が得られる。軽躁病は、潜在的な有害作用として検討する必要がある。データが限定的であり、また試験に異質性が認められることから、これらの試験結果は慎重に解釈する必要がある。

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背景: 

非季節性のうつ病に対する光療法が有効であるか、その有効性について合意が得られないまま試験が行われてきている。

目的: 

非季節性のうつ病の治療に、作用のないプラセボ治療法と比較し光療法の臨床効果を評価する。

検索方法: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、Medline(1966年以降)、EMBASE(1980年以降)、CINAHL(1982年以降)、LILACS(1982年以降)、National Research Register、PsycINFO/PsycLIT(1974年以降)、PSYNDEX(1977年以降)、およびSIGLE(1982年以降)の検索結果で構成されたCochrane Collaboration Depression, Anxiety and Neurosis Controlled Trials Register (CCDANCTR:2003年1月)を、次の検索方法・検索用語を用いて検索した。#30 = 「phototherapy」または「light therapy」または「light-therapy」(光療法)このレビューでは、学会会報および対象とした論文の参考文献に記載のある試験も検索し、各試験およびその分野での主要試験についても筆頭著者に問い合わせた。

選択基準: 

ランダム化比較試験では、非季節性のうつ病の治療について高照度光療法と作用のないプラセボ療法とを比較する。

データ収集と分析: 

データを抽出し、2名のレビューアが個別に品質評価を行った。追加の情報を得るために筆者に問い合わせた。

主な結果: 

20件の試験(49報)をレビューの対象とした。殆どの試験では、薬剤療法、睡眠遮断法、またはその両方で高照度光療法を補助療法として適用した。全体的に報告の品質は低く、また多くのレビューでは、システマティックに有害作用が報告されていなかった。高照度光療法群での治療への反応は、対照療法群と比較して良好であったが、統計的有意性には達していなかった。結果は主に治療期間が8日間未満の試験に基づいたものである。高品質な試験において、高照度光療法に対する反応は対照療法と比較し有意に優れていた(標準化平均差(SMD)-0.90、95%信頼区間(CI)-1.50~-0.31)、朝に光療法を適用した試験(SMD:-0.38、CI:-0.62~-0.14)、および睡眠遮断法反応者(SMD:-1.02、CI:-1.60~-0.45)。高照度光療法群では対照療法群と比較し軽躁病が多く認められた(リスク比:4.91、CI:1.66~14.46、有害性を示すために必要な人数:8名、CI:5~20)。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.2.1]
《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。
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