子宮頚管熟化および分娩誘発のための乳房刺激

著者の結論: 

乳房刺激は72時間以内に分娩に至らなかった女性の数との関連で有益であると考えられ、また分娩後の出血率を低下させた。安全性の問題が十分に評価されるまで、ハイリスクの女性には使用すべきでない。乳房刺激の安全性を評価するための研究がさらに必要であり、研究では分娩後出血発生率、72時間以内に分娩に至らない女性の数、および妊産婦の満足度に関するデータを調べる必要がある。

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背景: 

乳房刺激は、分娩誘発のための一手段であることが示唆されている。これは、女性によって誘発プロセスを大きくコントロールできる非医学的な介入方法である。本レビューは、子宮頚管熟化法および分娩誘発法に関して標準化した方法論を用いる一連のレビューのひとつである

目的: 

妊娠後期の子宮頚管熟化または分娩誘発のための乳房刺激の有効性を、プラセボ/無介入または他の分娩誘発法と比較し明らかにする。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2009年9月15日)および関連性のある論文の参考文献。

選択基準: 

妊娠後期の子宮頚管熟化または分娩誘発のための乳房刺激に関する臨床試験

データ収集と分析: 

分娩誘発に関する大量で複雑な試験データを取り扱うための戦略を開発した。これには2段階のデータ抽出法が含まれた。

主な結果: 

6件の試験(女性719例)が含まれた。乳房刺激を無介入と比較している試験の解析で、72時間以内に分娩に至らなかった女性の数が有意に減少していた(62.7%対93.6%、相対リスク(RR)0.67、95%信頼区間(CI)0.60~0.74)。この結果は、頚管未成熟の女性では有意でなかった。分娩後出血発生率の顕著な減少が報告されていた(0.7%対6%、RR 0.16、95%CI 0.03~0.87)。帝王切開率(9%対10%、RR 0.90、95%CI 0.38~2.12)や羊水混濁率には有意を認めなかった。子宮過剰刺激例は認められなかった。3件の周産期死亡例が報告されていた(1.8%対0%、RR 8.17、95%CI 0.45~147.77)。乳房刺激をオキシトシン単独(使用)と比較し解析した結果、帝王切開率にを認めなかった(28%対47%、RR 0.60、95%CI 0.31~1.18)。72時間以内に分娩に至らなかった女性の数(58.8%対25%、RR 2.35、95%CI 1.00~5.54)や羊水混濁率にもを認めなかった。4件の周産期死亡例を認めた(17.6%対5%、RR 3.53、95%CI 0.40~30.88)。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2010.6.25

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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