妊娠時の静脈瘤および下肢浮腫に対する介入

この日本語訳は最新版ではない。英語の最新版をご覧になるにはここをクリックしてください。
著者の結論: 

ルトシド(ルチン)は、妊娠後期の静脈瘤の症状軽減に有用であると考えられる。しかし、この所見は1件の小規模な研究(女性69例)に基づいており、その研究には妊娠時のルトシドの安全性を評価するための十分なデータは示されていない。従って、ルトシドをルーチンで推奨することはできない。リフレクソロジーは下肢浮腫のある女性の症状改善に有用であると考えられるが、この場合も1件の小規模な研究(女性43例)に基づいている。外部からの加圧ストッキングは浮腫を軽減させる上で何らかの利点があるかどうか明らかにされていない。

アブストラクト全文を閲覧
背景: 

女性の静脈瘤罹患率の増加に妊娠が重要な寄与因子であると推定されており、静脈瘤は静脈血流不全症および下肢浮腫につながる場合もある。静脈瘤および浮腫の最も一般的な症状として強い痛み、夜間痙攣、しびれ感、ピリピリ感があり、下肢は重く感じ、痛みがあり、おそらく見た目もよくないと思われる。静脈瘤の治療は通常、主に外科的治療薬物治療、非薬物治療の3グループに分かれる。下肢浮腫の治療は治癒というよりもむしろ主に症状軽減からなり、薬物治療および非薬物治療によるアプローチが用いられている。

目的: 

妊娠時の静脈瘤および下肢浮腫に関連した症状を軽減するために用いられている介入方法を評価する。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2009年9月)を検索した。

選択基準: 

妊娠時の静脈瘤または下肢浮腫または両方の治療に関するランダム化試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に試験の適格性、方法論の質を評価し、すべのデータを抽出した。

主な結果: 

159例の女性を対象とした3件の試験を含めた。静脈瘤 69例の女性を対象とした1件の試験は、ルトシド(ルチン)が静脈瘤に関連した症状を有意に軽減させることを報告していた(相対リスク(RR)1.89、95%信頼区間(CI)1.11~3.22)。副作用(RR 0.86、95%CI 0.13~5.79)や深部静脈血栓の罹患率(RR 0.17、95%CI 0.01~3.49)に有意なはなかった。浮腫35例の女性を対象とした1件の試験は弾性ストッキングを安静と比較しており、下腿容積に有意がないことを報告していた(重み付け平均差-258.80、95%CI -566.91~49.31)。55例の女性を対象とした別の1件の試験はリフレクソロジーを安静と比較していた。リフレクソロジーは浮腫に関連した症状を有意に軽減させた(症状の軽減:RR 9.09、95%CI 1.41~58.54)。いずれの介入によっても女性の満足度や許容性に有意を示すエビデンスはなかった(RR 6.00、95%CI 0.92~39.11)。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2010.6.25

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

Share/Save