グループ禁煙プログラムは、喫煙をやめるのに役立つか?

背景

喫煙をやめようとしている人々を助ける1つのアプローチは、グループベースの支援を提供することである。参加者は禁煙カウンセリングのトレーニングを受けたファシリテーターと定期的に会合を開く。プログラムの構成はさまざまである。このアプローチの強みは、参加者がお互いに支援と励ましを提供することである。関心のある結果は、グループプログラムの開始から少なくとも6ヶ月間の禁煙であった。

研究の特性

グループベースのプログラムと他のタイプの支援を比較したり、さまざまなタイプのグループプログラムを比較している66件の試験を特定した。最新の検索は2016年5月であった。

結果とエビデンスの質

13 の臨床試験 (4395人の 参加者)では、 対照群の人たちには 自助プログラムが提供されていた。グループベースのアプローチには利益があり、禁煙可能性は50%から130%増加した。つまり、100人中5人が自助教材を使用して少なくとも6か月間喫煙をやめられれば、グループサポートを提供された100人中8人〜12人が成功する可能性がある。研究では、起こり得るバイアスを排除するために十分詳細な方法が報告されていなかったので、私たちは、このエビデンスの質を中等度と判断した。医療従事者からのアドバイスや簡単なサポート(14件の臨床試験、7286人の参加者)と比較して、グループ支援の利点をしめすエビデンスはあったものの、そのはより小さく、より多様であった。私たちはrisk of biasの可能性と多様性のため、エビデンスの質が低いと評価した。対照群に禁煙のための援助を提供していない研究(9つの臨床試験、1098名の参加者)においても、有益性に関する質の低いエビデンスもあった。6つの試験(980人の参加者)が、グループ形式と個別の対面カウンセリングを比較していた。 あるアプローチが他のアプローチよりも有用であるという根拠はなかった。残りの研究は、異なるタイプのグループプログラムを比較していた。 典型的には違いを示さなかったので、グループベースのプログラムのどの構成要素が最も役立つかを示すことはできない。

著者の結論: 

グループ療法は自助プログラムや他の強度の低い介入に比べて、禁煙を手助けするより良い方法である。集中的な個別のカウンセリングよりも、グループ療法がより効果的か、費用効果が高いかを評価するのに十分なエビデンスはない。プログラムで特定の心理学的要素を用いることが、通常含まれる支援や技術訓練よりも勝っていると立証する十分なエビデンスはない。

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背景: 

グループ療法は、禁煙を目的とした行動療法を学び、互いの相互支援を得る機会を個人に提供します。

目的: 

長期の禁煙を達成するための、グループへの行動介入の効果を決定する。

検索方法: 

2016年5月に 'behavior therapy', 'cognitive therapy', 'psychotherapy' 'group therapy'という用語を用いて、Cochrane Tobacco Addiction Group Specialized Registerを検索した。

選択基準: 

グループ療法と、自助、個別のカウンセリング、別の介入または無介入(通常のケアまたは待機リストによる管理を含む)とを比較したランダム化試験。また、複数のグループプログラムを比較した臨床試験も検討しました。これらの試験には、最低2回のグループ会議、プログラムの開始から少なくとも6ヶ月後の喫煙状況のフォローアップが含まれています。私たちは、因子的なデザインをしていない限り、薬物療法の治療群とプラセボ群ともにグループ療法が提供された試験を除外した。

データ収集と分析: 

2人のレビュー著者は、参加者、介入群と対照群に提供された介入(プログラムの長さ、強度および主要な構成要素を含む)、アウトカム指標、ランダム化の方法、およびフォローアップの完全性についてのデータを二重に抽出した。主なアウトカム指標は、ベースラインで喫煙していた参加者が、少なくとも6ヶ月の追跡後に喫煙をやめていることでした。私たちはそれぞれの試験において、禁煙の最も厳密な定義を使用し、生化学的に妥当な割合を利用した。私たちは追跡できなかった参加者を継続的な喫煙者として分析しました。禁煙のリスク比として効果を示しました。可能な場合は、固定効果(Mantel-Haenszel)モデルを使用してメタ分析を実施しました。Cochraneの'Risk of bias' ツールとGRADE基準を使用して、各調査と比較のエビデンスの質を評価しました。

主な結果: 

レビューのひとつ以上の比較のために、66の試験が我々の包含基準を満たした。13の試験は自助プログラムとグループプログラムを比較していました。グループプログラムの使用により(N = 4395、リスク比(RR)1.88、95%信頼区間(CI)1.52〜2.33、I121 = 0%)、禁煙が増加していました。私たちは、Gradeのエビデンスの質が中程度であると判断し、 risk of biasが低い研究はほとんどないために格下げしました。14の試験では、医療従事者からの簡単な支援とグループプログラムを比較しました。禁煙が少し増加していました (N = 7286, RR 1.22, 95% CI 1.03 to 1.43, I121 = 59%)。 私たちは、Gradeのエビデンスの質が低いと判断し、 risk of biasの非一貫性ために格下げしました。非介入のコントロール群と比較して、グループプログラムの利益については質の低いエビデンスがありました(9 trials, N = 1098, RR 2.60, 95% CI 1.80 to 3.76、 I121 = 55%)。グループ療法は、同様の個別カウンセリングの強さよりも有効であるというエビデンスは検出されなかった(6件の試験、N = 980、RR 0.99,95%CI 0.76〜1.28、 I121 = 9%)。認知能力および行動能力を高めるための構成要素を含むプログラムは、これらの構成要素を持たない同じ長さのプログラムまたはより短いプログラムより効果的であるとは示されませんでした。

訳注: 

《実施組織》JCOHR 大山 翻訳[2018.03.31]《注意》 この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる 翻訳のチェックを受けて公開していますが、 訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、 コクラン日本支部までご連絡ください。 なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーの New review、Updated reviewとも日単位で更新されています。 最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、 タイム・ラグが生じている場合もあります。 ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。《CD001007.pub3》

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