骨盤位に対する体位管理による頭位回転

子宮での逆子の状態を変えるため、妊婦にいろいろな体位をとらせることを勧める十分なエビデンスは現在認められていません。 逆子(殿部が先進している状態)は、頭が先進している状態(頭位)の胎児より出生の際に問題が起こる可能性が高くなります。 胎児の向きを変えようとする様々な方法があるので、胎児は頭位で生まれることができることもあります。 これらの方法のうちいくつかは母親に様々な体位をとらせるものです。 女性417名を対象とした6件の試験をまとめたこのレビューでは、 妊娠中の胎児の体位を頭位に変える特定の方法を支持するエビデンスはほとんど認められませんでした。 さらなる研究が必要です。

著者の結論: 

骨盤位に対する体位管理の使用を支持する、適切に比較された試験によるエビデンスは不十分であった。 今日までに検討を受けた女性は、依然として比較的少数であった。さらなる研究が必要である。

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背景: 

骨盤位(殿部先進)の胎児は、出生の際の合併症リスクが高く、しばしば帝王切開によって出生する。 出産時に骨盤位を呈している確率および帝王切開のリスクは、頭位外回転術(ECV‐母体腹部から用手で胎児を回転させる方法)によって低下させることが可能である。 母体の体位により胎児の体位に影響を与えることも可能である。 頭位回転を促進するため、多数の体位療法が用いられている。

目的: 

本レビューの目的は、骨盤位の体位管理が妊娠アウトカム指標に及ぼす効果を評価することであった。 母体が骨盤を挙上して安静を保つ方法を評価した。これらには、膝胸位、楔状クッションにより骨盤を挙上した仰臥位などがある。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group Trials Register(2012年8月22日)を検索した。

選択基準: 

骨盤位に対する骨盤挙上による体位管理をコントロール群と比較しているランダム化試験および準ランダム化試験

データ収集と分析: 

1名または2名のレビューアが適格性および試験の質を評価した。

主な結果: 

総計417名の女性を対象とした6件の研究を選択した。非頭位出生率、帝王切開率、 1分後アプガースコア7点未満の率はECVの実施の有無にかかわらず、 介入群とコントロール群で同程度であった[リスク比(RR)0.98、95%信頼区間(CI)0.84~1.15;RR 1.10、95%CI 0.89~1.37;RR 0.88、95%CI 0.50~1.55]。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2013.2.19

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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