急性肺炎の小児患者の治療のために、ビタミンDは有用で安全な抗生物質の補助療法であるか?

レビューの論点

我々の目的は、抗生物質の治療を受けている急性肺炎の小児患者の早期回復にビタミンDが役立つかどうか調べることであった。

背景

肺炎は、肺に影響する急性の下気道感染である。肺炎の治療には、抗生物質やマスクからの酸素吸入、その他の支持療法がある。ビタミンDは免疫防御を高め過剰な炎症を抑えるが、この効果は小児患者が急性の肺炎から回復するのに役立つ可能性がある。

検索期間

エビデンスは2017年7月28日現在のものである。

試験の特性

低所得国から5歳未満の小児が合計1529例参加した、7件の試験(肺炎患者780例(4件の試験)と重度または非常に重度の肺炎患者749例(3件の試験))を組み入れた。4件の試験では、小児が試験に参加した時または入院24時間以内に多量のビタミンDを単回投与した。2件の試験ではビタミンDを5日間使用し、1件の試験では2日間使用した。1件の試験は、ビタミンDのレベルが標準であった小児を除外していた。また、1件の試験は小児の肺炎の原因を報告していた。

研究の資金源

1件の試験はニュージーランドの支援事業団New Zealand Aid Corporationから資金提供を受けており、他の1件は行政補助金から、5件は資金提供を受けていなかった。

主要な結果

非常に質の低いエビデンスのため、ビタミンDがアウトカムに重要効果を持つのか明らかにされていない。ビタミンDは、急性肺炎から回復するまでの時間(-約60分)と死亡リスクをわずかに減らす可能性がある。また、入院期間(+約30分)と解熱までの時間(+約90分)を増やす可能性がある。しかし、治療群の間でこれらのアウトカムに有意なはなかった。大きな有害事象は報告されなかった。

エビデンスの質

質が低いと評価した急性肺炎の回復期間を除き、 エビデンスの質は非常に低かった。試験方法と報告に問題があり、結果として組み入れた試験は正確さが欠けていた。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD011597.pub2】

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