本レビューでは、妊娠中および分娩後のDICを治療する血液学的介入の安全性および有効性に関するRCTを認めなかった。母体死亡、周産期死亡および安全性などのアウトカムを評価するRCTでそのような介入を検証する必要がある。
播種性血管内凝固症候群(DIC)は全身性血管内凝固活性化を特徴とする後天性症候群である。妊娠中および分娩後にはいくつかの産科的なDICの原因がある。
妊娠中および分娩後のDICを治療する、ヘパリン[低分子ヘパリン(LMWH)および非分画性ヘパリン(UFH)]、ダナパロイドナトリウム、合成プロテアーゼ阻害薬、抗トロンビン薬、ヒト遺伝子組み換え活性化プロテインC、遺伝子組み換えヒト可溶性トロンボモジュリン、遺伝子組み換え組織因子経路阻害薬、遺伝子組み換え活性化第VIIa因子製剤などの血液学的介入、ならびに他の種類の血液学的介入すべて(輸血を除く)の臨床的有効性および安全性を評価すること。
Cochrane Pregnancy and Childbirth Group’s Trials Register(2010年7月27日)、LILACS(1982年~2010年7月22日)、World Health Organization International Clinical Trials Platform Search Portal(2010年7月22日)の進行中試験登録、および他の関連するウェブサイト(2010年7月22日)を検索した。
妊娠中および分娩後のDICを治療するすべての血液学的介入に関するランダム化比較試験(RCT)。
選択基準を満たした研究はなかった。
妊娠中および分娩後のDICを治療する、血液学的介入[ヘパリン(LMWH)および(UFH)]、ダナパロイドナトリウム、合成プロテアーゼ阻害薬、抗トロンビン薬、ヒト遺伝子組み換え活性化プロテインC、遺伝子組み換えヒト可溶性トロンボモジュリン、遺伝子組み換え組織因子経路阻害薬、遺伝子組み換え活性化第VIIa因子製剤、ならびに他の種類の血液学的介入に関するRCTは認められなかった。