蘇生法を受けた新生児における死亡率と罹患率を低下させるための呼吸機能モニタリング

著者の結論: 

新生児蘇生における陽圧換気中の臨床的評価に追加される呼吸機能モニターの有効性と安全性を明らかにするには、エビデンスは不十分である。新生児蘇生において、臨床的評価に加えて呼吸機能モニターを使用する場合と使用しない場合の陽圧換気を比較するランダム化比較試験は当然必要なことである。

アブストラクト全文を読む
背景: 

気道圧、1回換気量、人工換気中の漏出を持続的に測定し表示するために、呼吸機能モニターが新生児集中治療室(NICU)でルーチンに用いられている。分娩室における陽圧換気中、臨床徴候を用いて人工換気の有効度をモニタリングしている。分娩室における陽圧換気中に呼吸機能モニターを追加使用することは、人工換気の有効度を高めるのに役立つ可能性がある。

目的: 

陽圧換気により蘇生された新生児において、臨床的評価に加えての呼吸機能モニターの使用は、臨床的評価のみと比較して、死亡率や罹患率を低下させるか否かを明らかにする。

検索戦略: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL、コクラン・ライブラリ2010年第3号)、MEDLINE(1996年1月から2010年3月まで)、EMBASE(1980年1月から2010年3月まで)、および、CINAHL(1982年1月から2010年3月まで)を検索した。臨床試験登録、および、Society for Pediatric ResearchやEuropean Society for Pediatric Researchの抄録を2004年から2009年まで検索した。言語制限を適用しなかった。

選択基準: 

陽圧換気により蘇生した新生児を対象として、呼吸機能モニター使用+臨床的評価と臨床的評価のみを比較したランダム化比較試験(RCT)、準ランダム化比較試験、および、クラスター試験を選択することを計画した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に検索結果を選択基準にてらして評価した。我々の選択基準を満たした研究はなかったので、データ抽出とバイアスのリスク評価を行わなかった。

主な結果: 

本レビューの選択基準を満たしている研究は見つからなかった。

Tools
Information