非転移性皮膚扁平上皮癌に対する治療

著者の結論: 

原発性皮膚SCCに対する様々な治療の有効性を比較したRCTからのエビデンスはほとんど存在しない。本疾患の治療に関して基本となるエビデンスを改善するためには適切にデザインされたランダム研究が明らかに必要である。

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背景: 

扁平上皮癌(SCC)は二番目に多い皮膚癌であり、世界中で有病率がますます高まっている。治療しないでいると、体の他の部分に転移し、リスクは低いが最終的には死亡することがある。外科的切除が多くの皮膚SCCに対するファーストライン治療であるが、腫瘍の性質や部位、および、ひとりひとりの患者因子により他の治療形式も用いられる。それゆえ、皮膚SCCがある人の管理には多職種連携アプローチが求められる。

目的: 

原発性非転移性皮膚扁平上皮癌に対する治療効果を評価する。

検索方法: 

2010年2月、Cochrane Skin Group Specialised Register、コクラン・ライブラリ(2010年第1号)、MEDLINE、EMBASE、PsycINFO、AMED、LILACS、および進行中試験登録関連性のある試験を同定するため検索した。

選択基準: 

原発性皮膚SCCに対する介入のランダム化比較試験(RCT)のみを選択した。選択基準は、1個以上の組織学的に立証された原発性皮膚SCCがあり、転移していない成人とした。主要アウトカム指標は治療1~5年後における再発までの期間とQOLであった。副次的アウトカムは6カ月以内の早期治療の失敗、治療終了時までの有害事象の発現数、参加者と臨床医により評価された審美的外見、治療中と治療後の患者の不快感および死亡であった。

データ収集と分析: 

2人のレビューア(LL、FB-H)が独自に研究選択と方法論的質の評価とデータ抽出を行った。

主な結果: 

1件の試験(65例)を選択した。この試験では、放射線療法併用下または非併用下で13-シス-レチノイン酸+インターフェロンα術後補助療法を受けるか、初期治療後術後補助療法を受けない2群にランダム化された高悪性度皮膚SCCがある参加者における再発までの期間を比較した。腫瘍再発までの期間に2つの治療群の間で有意はなかった(ハザード比1.08、95%信頼区間0.43~2.72)。検索から同定された研究の多くを除外した。それは、これらの研究が、非比較症例集積であったか、浸潤性原発性SCCがある参加者を包含していなかったか、再発性か転移性のSCCがある参加者のみを選択していたためであった。

訳注: 

監  訳: 吉田 雅博,2010.11.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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