糖尿病性足部潰瘍の予防のための複合介入

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著者の結論: 

糖尿病性足部潰瘍の予防目的での複合介入を評価した質の高い研究エビデンスはなく、利益に関するエビデンスは不十分である。

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背景: 

足部潰瘍は足や脚の切断につながるおそれがあるため、糖尿病がある人にとって重大な問題であり、著しい経済的負荷を引き起こす可能性がある。単独の予防戦略により、足部潰瘍の罹患率が有意な程度に低減されることは明らかになっていない。したがって、実際の診療においては患者、医療提供者および/または保健医療体制に向けた予防的介入がしばしば併用されている(複合介入)。

目的: 

糖尿病による足部潰瘍の予防において複合介入の有効性を、単独介入、通常のケアまたはその他の複合介入との比較により評価すること。複合介入とは、患者、医療提供者および/または保健医療体制のうち、少なくとも2つの異なるレベルのケアに関する2つ以上の予防戦略を併用した統合的なケアの方法と定義する。

検索方法: 

今回の第1回更新では、Cochrane Wounds Group Specialised Register(2011年6月16日に検索)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ2011年第2号)、Ovid MEDLINE(1948年~2011年6月第2週およびIn-Process & Other Non-Indexed Citations、2011年6月15日)、Ovid EMBASE(1980年~2011年第16週)およびEBSCO CINAHL(1982年~2011年6月10日)を検索した。

選択基準: 

患者教育のみが目的ではなく、糖尿病の人の足部潰瘍の予防目的での複合的な予防戦略の有効性を、単独介入、通常のケアまたはその他の複合介入と比較した前向きランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが、事前に定義された基準を用いて別々に研究を選択し、研究データの抽出および選択した研究バイアスのリスク評価を担当した。

主な結果: 

5件のRCTのみが選択基準に適合した。医療環境、検討された介入の性質および報告されたアウトカム指標について、研究の特性は大きく異なっていた。教育を中心とした複合介入の効果を通常のケアまたは文書による指導のみと比較した3件の研究では、利益に関するエビデンスはほとんど認められなかった。2件の研究では、さらに徹底した総合的な複合介入の効果と通常のケアが比較されていた。これらの研究のうち1件で患者のセルフケア行動の改善が報告されていた。別の1件の研究では、下肢切断に対する有意な費用対効果の減少(RR 0.30、95%CI 0.13~0.71)が達成されていた。選択した5件のRCTはすべてバイアスのリスクが高く、事前に定義された質に関する評価基準をほとんど満たしていなかった。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2012.2.7

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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