臍帯クランプ前の出生時乳児の位置の2つの選択肢

著者の結論: 

胎盤輸血に対する重力の影響を評価したランダム化試験はなかった。経膣分娩や帝王切開において重力が胎盤輸血に影響を与えるかどうか、与える場合、これは乳児や母体の短期アウトカムや長期アウトカムに影響を与えるのかどうかを評価するため、大規模で適切にデザインされたランダム化試験が必要である。

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背景: 

分娩第3期とは胎児出生から胎盤娩出までをいう。臍帯クランプは第3期の積極的管理の1要素である。臍帯クランプを遅らせることにより、胎児と胎盤の間の血流を継続させることできる;胎児への正味の移行は胎盤輸血と呼ばれる。臍帯を即座にクランプすると、胎盤輸血は制限される。経膣分娩と帝王切開のいずれにおいても、重力は胎盤輸血の容量と持続時間に影響を与える可能性のあるいくつかの因子のひとつである。従って、臍帯が無傷である間、乳児を挙上するか低くするかは胎盤輸血に影響を与えると思われ、これは母子のアウトカムに影響を与える可能性がある。

目的: 

出生から臍帯クランプまでの間の乳児の位置の2つの選択肢が乳児アウトカム、母体アウトカム、保健サービス資源利用に与える影響を比較する。

検索戦略: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Registerを検索した(2010年6月)。

選択基準: 

経膣分娩や帝王切開における臍帯クランプ前の乳児の位置の2つの選択肢を比較しているランダム化試験。

データ収集と分析: 

独自に試験の適格性と質を評価した。必要な場合、研究著者に連絡を取り、更なる情報を求めた。

主な結果: 

37件の研究(7559組の母子ペア)を除外した:33件(7296組)は臍帯クランプ前の乳児の位置の2つ選択肢を比較しなかったため、4件(263組)は準ランダム割りつけであったためであった。選択基準を満たした研究はなかった。1件のその後追加された試験が進行中である。

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