炎症性腸疾患に対する専門看護師による介入

著者の結論: 

専門看護師によるカウンセリングへの介入はIBD患者に利益を提供すると思われるが、検討した1件の研究は質が低く、この研究の結果は慎重に解釈する必要がある。専門看護師による介入が炎症性腸疾患患者のケアおよび管理に及ぼす影響を評価するために、消化器病およびIBDの専門看護師による介入に関してさらに質の高い試験が必要と考えられている。

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背景: 

炎症性腸疾患患者のケアと管理に熟達した専門看護師の数、種類、および役割が増加しつつある。このような増加にもかかわらず、専門看護師による介入の有効性を示すエビデンスは現時点でほとんどない。本レビューは、専門看護師による介入が及ぼす炎症性腸疾患の管理、治療へのアクセス、寛解、罹病率、生活の質(QOL)への影響を同定し評価することを目的とする。

目的: 

炎症性腸疾患(IBD)患者のケアと管理を改善させるために、専門看護師による介入の影響を同定し評価する。

検索方法: 

試験を同定するために、コクラン・ライブラリ、MEDLINE、およびBritish Nursing Indexを含むデータベースの包括的検索を行った。その後追加された試験を同定するために、関連性のある論文からの参考文献を検索し、消化器病学会の予稿集を含む関連性のある出版物をハンドサーチした(最新検索日2008年9月30日)。

選択基準: 

潰瘍性大腸炎およびクローン病の患者へのアクセスおよびアウトカムを改善することを目的としている消化器病およびIBDの専門看護師に関して、ランダム化比較試験前後比較研究、および分割時系列研究を選択した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自にデータを抽出し、試験の質を評価した。不一致は合意により解決した。

主な結果: 

専門看護師が行うカウンセリング・パッケージ(n=50)または通常の外来診療部でフォローアップ(n=50)を受けているIBD患者100例を対象に、登録時、6ヵ月および12ヵ月時点で評価していた1件のランダム化比較試験を本レビューに含めた。この研究は、方法論の質が低かった。疾患の寛解、患者のコンプライアンス、臨床的改善、看護師が主導するサービスの利用、患者満足度、入院、外来受診、手術に進行、在院期間および費用対効果のデータは報告されていなかった。統合した6ヵ月時点のメンタルヘルス・スコアの平均は、看護師主導のカウンセリングを受けた患者の方がルーチンのフォローアップを受けた患者よりも高かった。しかし、このは統計学的に有意ではなかった(重み付け平均差3.67、95%CI -0.44~7.77、P=0.08)。統合したその他の身体的および心理的な健康状態の評価は、統計学的に有意なを認めなかった。

訳注: 

監  訳: 柴田 実,2010.2.10

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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