対称性糖尿病性末梢性ニューロパチーに対する下肢の除圧手術

著者の結論: 

本レビューの結果は、糖尿病性対称性遠位ニューロパチーに対する除圧手術の役割は証明されていないことを示唆している。

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背景: 

対称性末梢性ニューロパチーは、糖尿病性ニューロパチーでよくみられる合併症である。糖尿病性ニューロパチーに伴う進行性の疼痛および感覚消失に有効である治療法はわかっていない。代替の有効な治療戦略が求められている。

目的: 

対称性糖尿病性末梢性ニューロパチーに対する下肢の除圧手術の役割に関するランダム化比較試験からのエビデンスをシステマティックにレビューする。

検索方法: 

Cochrane Neuromuscular Disease Trials Register(2006年5月)、CENTRAL(コクラン・ライブラリ、2006年第2号)、MEDLINE(1966年1月~2006年8月)、EMBASE(1980年1月~2006年8月)、LILACS(1982年1月~2006年8月)、CINAHL(1982年1月~2006年8月)を検索した。

選択基準: 

糖尿病性対称性遠位多発ニューロパチー(DSDP)を治療するため、無治療または内科的治療と比較した下肢神経の除圧手術のヒトを対象としたランダム化または準ランダム化比較試験をすべて含めた。DSDP治療のために、以下の両下肢神経のうち2つ以上が除圧された(神経剥離術の有無にかかわらず)場合に、DSDP患者として含めた:後脛骨神経(踵骨枝、内側足底神経、外側足底神経を含む)、足関節部の深腓骨神経、膝の総腓骨神経、外側大腿皮神経と腓腹の後方領域の腓腹神経。主要アウトカム指標は、視覚的アナログ尺度(VAS)で測定したベースラインから3ヵ月を超える追跡期間までの疼痛変化とした。

データ収集と分析: 

上記の検索戦略により、142件の出版物を同定した。本稿の3名のレビューアがすべての論文の抄録を独自にレビューした。これらのうち8件のみが検討中の該当課題であると考えられた。これら8件の研究からのデータを、標準化したデータ抽出様式に記入した。同じ治療を比較している適切な研究からの結果を統合するために、Review Managerの使用を計画した。すなわち、統合した相対リスク(RR)を得るための二値アウトカム、統合した重み付け平均差を得るために評価したアウトカム、ならびに研究間でランダム効果の解析の使用を正当化するに足る重大な異質性のエビデンスがない場合は、固定効果の解析。

主な結果: 

本レビューから、非手術肢を対照とし、除圧手術後に事前に設定したエンドポイントの改善を示したランダム化比較試験または適切にデザインされた前向き研究を1件も同定できなかった。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2008.11.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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