早期陣痛を予防するためのプロバイオティクス

プロバイオティクスが早産の確率を低減するというエビデンスはまだ十分にはない。

早産(37週前)または超早産(34週前)であると、重度の健康問題が新生児に起こり、両親を心配で不安にさせるかもしれない。早すぎる時期に陣痛が始まった女性は感染症を持っていることが多く、これが陣痛を刺激している要因と考えられている。通常は膣には善玉菌の微生物の層があり、悪玉菌の微生物の成長を防止する。時折このバランスが乱れ、悪玉菌の繁殖が始まることがある。プロバイオティクスは、悪玉菌を追放するために使われる善玉菌の生きた微生物であり、乳酸菌製剤や生きた培養菌を含むヨーグルトに存在する。経口でも膣挿入でも投与できる。試験のレビューでは、早期分娩の防止を目的とするプロバイオティクスの使用を検討した。本レビューでは、344例の女性が参加した3件の試験を見つけた。2件は経口投与のプロバイオティクスを使用し、他の1件は膣に挿入したプロバイオティクスで試験していた。これらの研究は早期分娩の防止の効果を検討するには小規模すぎるが、膣挿入のプロバイオティクスによって悪玉菌の数が低減した。さらなる研究が必要である。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.11.24] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD005941.pub2】

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