前立腺癌に対する間欠的対持続的アンドロゲン抑制療法の比較

著者の結論: 

IASとCASを比較しているRCTからのデータは、標本サイズが小さく、期間が短かったことから、限定的なものであった。全生存期間、前立腺癌特異的生存期間または増悪については、CASに対するIASの相対的有効性に関するデータはない。限定的な情報は、IASが有害事象を多少減少していたことを示唆している。全体的に、IASは効力についてCASと同程度に有効であったが、サイクルの休止期間中は勝っていた(96%)。

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背景: 

前立腺癌は、肺癌に次いで最も多い男性の死亡原因である。治療は、介入に伴う有害事象を最小限にすると同時に、疾患に関連する罹病率と死亡率を抑えることを目的としている。循環血清中テストステロンおよび疾患の振興を減少させるアンドロゲン抑制療法(AST)は、進行性前立腺癌の男性患者のための治療の要であると考えられている。有効性のエビデンスがないにもかかわらず、初期段階のこの癌にますます使用されている。

目的: 

前立腺癌治療のための間欠的アンドロゲン抑制療法(IAS)の有効性および安全性を持続的アンドロゲン抑制療法(CAS)と比較評価する。

検索方法: 

病期にかかわりなく前立腺癌の治療における間欠的および持続的アンドロゲン抑制療法を比較しているランダム化または準ランダム化比較試験を同定するために、以下のデータベースを検索した:Cochrane Central Register of Controlled Trials、EMBASE、LILACS。

選択基準: 

ランダム化または準ランダム化であり、IASとCASの効果を比較している研究を含めた。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが関連した試験を選択し、方法論の質を評価し、データを抽出した。

主な結果: 

患者1,382例を対象とした5件のランダム化比較試験を、本レビューの対象とした。選択された研究はすべて進行性(T3またはT4)前立腺癌に関するもので、比較的小規模の集団を対象としており、期間は短かった。イベントはほとんど報告されておらず、疾患特異的生存期間や転移性疾患は評価されていなかった。1件の研究(N=77)でのみ生化学的アウトカムが評価されていた。サブグループ解析ではグリーソンスコア4~6、7および8~10について、IASとCASとの間で生化学的進行(著者らによりPSA ≥10ng/mLと定義)に有意を認めなかった。グリーソンスコア>6の患者については、生化学的進行の減少はIAS群で勝っていた(RR0.10、95% CI0.01~0.67、P=0.02)。研究は主に有害事象について報告していた。1件の試験(N=43)では、IAS群で有意に少なかった性交不能症を除いて(RR0.72、95% CI0.56~0.92、P=0.008)、IAS(イベント2件)とCAS(イベント5件)との間で有害作用(胃腸、女性化乳房、無力)にはなかった。

訳注: 

監  訳: 内藤 徹,2008.1.11

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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