プラークコントロールと健康な歯肉のためのさまざまなタイプの電動歯ブラシ

電動ブラシは1960年代に初めて市販された。以前に出版されたコクランシステマティックレビューでは、プラーク(歯垢)除去と歯肉の炎症の軽減に関して、1種類の電動ブラシが手磨きよりも優れていることを示唆した。しかし、そのレビューでは、異なる種類の電動歯ブラシを直接比較することはしなかった。

今回のレビューには1,369例が参加した17件の研究が含まれた。回転振動作用のあるブラシは、短期間往復運動のブラシよりも歯垢と歯肉炎を減少させた。しかし、その差は小さく、臨床的な重要性は不明である。他のタイプの電動歯ブラシを使用した研究が少ないため、あるタイプの電動歯ブラシが他のタイプの電動歯ブラシよりも優れているかどうかについては、他に明白な結論を出すことはできない。副作用に関しては、軽度で一過性のものしか報告されなかった。ブラシのコストや信頼性については、研究では報告されていない。

他のタイプの電動ブラシの方が歯垢や歯肉炎の減少効果に優れているかどうかを確認するには、さらなる質の高い研究が必要である。

訳注: 

《実施組織》堺琴美 星進悦 翻訳[2021.08.09]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD004971.pub2》

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