早産児での体位と無呼吸

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無呼吸とは、乳児が呼吸を止める病態である。無呼吸は満期出生児ではまれであるが、在胎期間が短いほどその罹患率が上昇する。健康な早産児では、無呼吸は正常にみられるものであると一般的には考えられている。しかし、状態不良の早産児において、酸素レベルの低下をもたらす頻回の無呼吸の長期的影響は依然として不明である。さらに、どの程度の無呼吸が許容可能かについて合意は得られていない。体位により無呼吸を予防できることが示されている。したがって、本レビューの目的は、様々な体位により無呼吸を予防できるか検討することであった。レビューアらは医学文献を検索し、計114名の出生児を対象とした5件の適格な研究を同定した。いずれか一つの体位が有効であるという明らかなエビデンスを認めなかった。本レビューではエビデンスが欠如しているため、ある一つの体位の使用を別のものより推奨することはできなかった。

著者の結論: 

無呼吸、徐脈、酸素飽和度低下および酸素飽和度に対する体位の役割を確認するエビデンスは不十分であった。自発呼吸下の早産児における心呼吸器系機能に対するポジショニングの効果を検討する、大規模なランダム化比較試験(RCT)が必要である。

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背景: 

より侵襲的な方法を用いることに比べてポジショニングの方が、臨床的に意味のある無呼吸の減少に有効であることが示されている。

目的: 

無呼吸を伴う自発呼吸下の早産児における心呼吸器系機能に対するポジショニングの効果を検討すること。

検索方法: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL、コクラン・ライブラリ2011年第2号)、MEDLINE(1966年~2011年3月)、EMBASE(1988年~2011年3月)、CINAHL(1988年~2011年3月)、学会抄録および発表された論文の引用を検索した。

選択基準: 

出生児のポジショニングまたは一連のポジショニングを対象にしたすべてのランダム化または準ランダム研究クロスオーバー研究も選択した。

データ収集と分析: 

Cochrane Neonatal Review Groupの標準的方法を用いて試験の質の評価、データ抽出、データ統合を実施した。

主な結果: 

5件の研究(114名)が適格であった。ポジショニングの比較(仰臥位と腹臥位、腹臥位と右側臥位、腹臥位と左側臥位、右側臥位と左側臥位、水平腹臥位と頭部挙上腹臥位、水平右側臥位と頭部挙上右側臥位、水平左側臥位と頭部挙上左側臥位)による、無呼吸、徐脈、酸素飽和度低下の減少、酸素飽和度の減少を示した個々の研究およびメタアナリシスはなかった。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2012.10.31

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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