糖尿病性足部潰瘍のデブリードマン

著者の結論: 

ヒドロゲルはガーゼ被覆や標準的ケアと比較して糖尿病性足部潰瘍の治癒率を高め、また幼虫療法はヒドロゲルよりも創傷面積を有意に大きく減少させることを示唆するエビデンスがある。広く使用されている様々なデブリードマン方法の効果およびデブリードマンそれ自体の効果を評価するために、さらに多くの研究が必要である。

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背景: 

糖尿病の15%に生涯のいずれかの時点で足部潰瘍の形成がみられと考えられている。デブリードマンは潰瘍の治癒速度を速める有効な介入であると広くみなされている。最も有効な方法は不明である。

目的: 

糖尿病性足部潰瘍の治癒に対するデブリードマン介入の効果を評価する。

検索方法: 

今回の3回目の改訂のために、Cochrane Wounds Group Specialised Register(2009年6月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)‐コクラン・ライブラリ2009年第2号、Ovid MEDLINE‐1950年~2009年6月第3週、Ovid EMBASE‐1980年~2009年第25週、およびOvid CINAHL‐1982年~2009年6月第3週を検索した。

選択基準: 

糖尿病性足部潰瘍のあらゆるデブリードマン法を評価し、また完全治癒または治癒率を測定しているランダム化比較試験(RCT)。言語や発表形式によって論文/試験に制約を設けなかった。

データ収集と分析: 

1名のレビューアがデータを抽出し、研究の質を評価し、Wounds Groupの1名の編集委員がチェックした。

主な結果: 

デブリードマンに関する6件のRCTを同定した。4件はヒドロゲルを評価しており、別の1件は幼虫療法(larval therapy)をヒドロゲルと比較評価し、1件は外科的デブリードマンを評価していた。ヒドロゲルをガーゼまたは標準的ケアと比較していた3件のRCTを統合した結果、糖尿病性足部潰瘍の治癒の点でヒドロゲルの方が有意に有効であることが示唆された(相対リスク1.84、95%信頼区間(CI)1.3~2.61)。外科的デブリードマンは、標準的治療を上回る有意な利益を示さなかった。1件の小規模な試験は、ヒドロゲルと比較して幼虫療法によって創傷面積が50%を超えて大きく減少したことを示唆していた。糖尿病性足部潰瘍に対する酵素剤や多糖ビーズなどの他のデブリードマン方法についての評価はない。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2010.4.15

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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