外側肘疼痛に対する衝撃波療法

著者の結論: 

参加者1006例を対象とした9件のプラセボ比較試験のシステマティック・レビューに基づけば、外側肘疼痛での疼痛および機能に対して衝撃波療法による利益はほとんど全くないことを示す「プラチナ」レベルのエビデンスがある。参加者93例を含む1件の試験に基づけば、ステロイド注射はESWTよりも有効であることを示す「シルバー」レベルのエビデンスがある。

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背景: 

本レビューは、外側肘疼痛への介入に関する一連のレビューのひとつである。

目的: 

外側肘疼痛に対する体外衝撃波療法(ESWT)の有効性と安全性を判定する。

検索方法: 

Cochrane Controlled Trials Register(コクラン・ライブラリ2004年第2号)、MEDLINE、EMBASE、CINAHLおよびScience Citation Index(SCISEARCH)を日付に制約を設けずに、2005年2月に検索した。

選択基準: 

参加者1006例をESWTまたはプラセボランダム化していた9件の試験、および参加者93例をESWTまたはステロイド注射にランダム化していた1件の試験を含めた。

データ収集と分析: 

試験について、2名のレビューアが独自に方法論の質を評価し、データを抽出した。方法論の質の基準には、適切なランダム化、割りつけの隠蔽化、盲検化、追跡不能数、ITT解析などがあった。適切である場合には、統合解析を行った。研究との間または報告されたデータとの間に有意な異質性があり、統計学的に統合できない場合は、個々の試験結果をテキストに記載した。

主な結果: 

13件のうち11件の統合解析により、プラセボを上回るESWTの有意な利益は認められなかった。例えば、3件の試験(参加者446例)の統合解析から、ベースラインから4~6週間後までの疼痛改善(100点評価)の重み付け平均差は-9.42(95%CI-20.70~1.86)であり、また3件の試験(参加者455例)の統合解析から、ベースラインから12週間後までの抵抗を加えた手関節の伸展(Thomsenテスト)により誘発される疼痛の改善(100点尺度)の重み付け平均差は-9.04(95%CI-19.37~1.28)であった。一方、残り2件の統合結果はESWTを支持していた。例えば、2件の試験(参加者192例)の統合解析から、プラセボと比較したESWTの治療成功(第12週の手関節伸展による疼痛が50%以上の改善)の統合した相対リスクは2.2であった(95%CI1.55~3.12)。しかし、この所見は、統合が可能でなかったその他4件の個々の試験結果によって裏付けられなかった。ベースラインからの50%の疼痛軽減によって評価したところ、治療終了から3ヵ月後にステロイド注射はESWTよりも有効であった(25例のうち21例(84%)対48例のうち29例(60%)、p<0.05)。ESWTで極わずかな有害作用が報告された。一過性疼痛、皮膚の発赤、悪心が最も多く、ほとんどの場合、治療中止または用量調整は必要でなかった。

訳注: 

監  訳: 吉田 雅博,2008.1.11

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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