皮膚の基底細胞癌に対する介入

著者の結論: 

全体的に、基底細胞癌に対する治療に関する質の良好な研究はほとんどない。大半の試験は、低リスク部位にある基底細胞癌しか評価していない。手術および放射線治療は最も有効な治療であると考えられ、手術が最も低い失敗率を示した。美容上のアウトカムはPDTで良好と思われるが、長期の追跡データが必要である。その他の治療は多少の有用性があると思われるが、手術と比較したものはほとんどない。イミキモドを手術と比較している進行中の研究は、イミキモドが有用な選択肢であるのかどうかを明らかにするはずである。

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背景: 

基底細胞癌は、最も一般的な皮膚癌である。基底細胞癌は緩除に増殖して局所に浸潤する表皮の皮膚腫瘍であり、主に白色の皮膚の人が罹患する。一次療法は通常、外科的切除であるが、多数の代替が利用可能である。

目的: 

基底細胞癌に対する治療効果を評価する。

検索方法: 

Cochrane Skin Group Specialised Register(2006年1月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(コクラン・ライブラリ2006年第1号)、Cochrane Database of Systematic Reviews(コクラン・ライブラリ2006年第1号)、MEDLINE(2004年~2006年1月)、EMBASE(2005年~2006年1月)、metaRegister of Controlled Trials(2006年2月)を検索した。同定したすべての試験の引用参考文献および鍵となるレビュー論文を検索した。必要に応じて、レビューや未発表の試験について製薬企業に問い合わせた。

選択基準: 

選択基準は、ひとつ以上組織学的に証明された原発性基底細胞癌のある成人であった。主要アウトカム指標は、3年から5年時点で臨床的に判定された再発であった。副次的アウトカムは、組織学的に判定された6ヵ月以内の治療早期失敗であった。有害な治療効果は、美的外観ならびに治療中および治療後の疼痛とした。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に研究を選択し、方法論の質を評価した。

主な結果: 

27件の研究を同定した。手術と放射線治療を比較していた1件のランダム化比較試験(RCT)のみに4年時点の主要アウトカム・データがあり、手術群と比較して放射線治療群で腫瘍存続および再発が有意に多かった(RR0.09、95%CI 0.01~0.69)。1件の研究は高リスクの顔面の基底細胞癌についてMohs顕微鏡手術を手術と比較しており、30ヵ月時点の再発に有意なは認められなかった(RR0.64、95%CI 0.16~2.64)。メチルアミノレブリン酸光力学療法(MAL PDT)を冷凍療法と比較していた1件の研究で、冷凍療法と比較してMAL PDT群の1年時点の再発に有意は認められなかった(RR0.50、95%CI 0.22~1.12)。1件の小規模研究では、手術と比較して冷凍療法は1年時点の再発に有意を示さなかった。放射線治療を冷凍療法と比較した場合に、冷凍療法群に比べて放射線治療群の1年時点の再発は有意に少なかった。短期研究から、イミキモド1日1回レジメンを6週間治療した結果、組織学的に評価した表在型基底細胞癌の治療成功率は87%~88%であり、結節型基底細胞癌を12週間治療した場合の奏効率は76%であることが示唆されている。

訳注: 

監  訳: 相原 守夫,2008.11.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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