急性喘息のため救急室を受診する成人に対する教育介入

著者の結論: 

本レビューは、救急部門で用いられる教育介入はその後の喘息による入院を減じることを見いだした。介入は救急部門への再受診を有意には減じなかった。効果の傾向は教育介入に有利であるが、プールされた結果は統計学的に有意でなかった。喘息罹病率に関連する長期アウトカムへのこの文脈での教育介入の影響は不明である。この分野における追加研究の優先事項には、健康関連QOLの評価、肺機能評価、社会経済的状態と喘息罹病率との間の関係の探求、評価した介入のより良好な記述がある。

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背景: 

慢性喘息管理における教育介入と行動介入の使用は強いエビデンスの基礎がある。成人において救急室受診後の教育介入にはある役割があると思われる。

目的: 

救急部門への受診につながる喘息の急性増悪後に与えられる教育介入の有用性を評価する。

検索方法: 

Cochrane Airways Group trials registerを検索した。更なる情報を求めて研究著者に連絡を取った。最新検索日は2009年11月である。

選択基準: 

喘息急性増悪を呈して救急部門を受診した成人(≧17歳)を集積したランダム並行群間試験を適格とした。関心介入はあらゆる教育介入(例えば、文書による喘息管理プラン)であった。

データ収集と分析: 

2人のレビューアが独自に試験の質を評価し、データを抽出した。さらなる情報を求めて研究著者に連絡を取った。二値データをリスク比(RR)として解析した。

主な結果: 

2157例の成人をランダム化した13件の研究が本レビューの適格基準を満たした。教育はその後の入院を有意に減じた(RR 0.50;95%CI 0.27~0.91)。しかし、フォローアップ期間中の救急部門への再受診リスクを有意には減じなかった(RR 0.66;95%CI 0.41~1.07)。最大呼気流量、QOL(quality of life)、研究中止、損失日数に関して喘息教育群とコントロール群の間で統計学的に有意なはなかったが、これらのアウトカムに貢献したのは少数の研究であり、高レベルの統計学的異質性があったことを考慮すると、このことは解釈するのが難しい。USAからの2件の研究費用を測定した。1990年代初期の1件の研究費用を測定し、総費用と医師への受診や入院に関連する費用に関してを見いださなかった。データを救急部門治療に限定する場合、教育はコントロールよりも低い費用に結びついた。2009年からの1件の研究は、救急部門への受診および入院の関連費用は教育介入後に低下したことを示した。

訳注: 

監  訳: 尹 忠秀,2011.7.12

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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