催眠療法は禁煙を試みる人にとって役立つか。

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さまざまな種類の催眠療法が、禁煙をを試みることや、その支援のために用いられている。いくつかの方法が、喫煙の欲望を弱めたり、禁煙の意思を強めたり、「禁煙プログラム」に集中させたりするために試みられている。試験では、異なる種類や時間の催眠療法が用いられ、それらと無治療、短いアドバイスまたは禁煙カウンセリングなどの異なる対照法を比較していた。催眠療法がカウンセリング治療と同程度に有効である可能性が示されたが、このことの確証を得る上で十分かつ優れたエビデンスは認められない。

著者の結論: 

その他の介入や無治療と比較して、6カ月目の禁煙率について催眠療法の効果が大きいことを示すことはできなかった。催眠療法がカウンセリング治療と同程度に有効であるかどうかを示すには、エビデンスが不十分である。無対照試験で示された禁煙に対する催眠療法の効果は、ランダム化比較試験の分析では確認されなかった。

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背景: 

催眠療法は、禁煙を手助けするための方法として広く推奨されている。根本的な衝動に対して効果を発揮し、喫煙に対する欲望を弱めたり、禁煙の意思を強めたりすると考えられている。

目的: 

禁煙に対する催眠療法の有効性を評価すること。

検索方法: 

禁煙、催眠療法/催眠術という用語を用いて、Cochrane Tobacco Addiction Group Specialized Register、MEDLINE、EMBASE、AMED、SCI、SSCIなどのデータベースを検索した。最後の検索したのは2010年7月であった。言語の制限を設けなかった。

選択基準: 

催眠療法に関するランダム化比較試験のうち、治療開始後最短で6カ月時点での禁煙率を報告しているものについて検討した。

データ収集と分析: 

3名の著者がそれぞれ参加者の特性、催眠療法の種類と期間、対照群の特性、喫煙状況、ランダム化の方法、追跡調査の完全性に関するデータを抽出した。また、3名の著者がそれぞれ組み入れた試験の質を評価した。

主要評価項目は、最短6カ月の追跡調査後における禁煙率であった。各試験における最も厳しい禁煙の定義、および利用できる場合は生化学的に証明された禁煙率を利用した。追跡調査不能の場合は、喫煙していると判断した。効果リスク比(RR)として要約した。可能な場合、固定効果モデルを利用してメタアナリシスを実施した。また、報告された有害事象を記載した。

主な結果: 

11試験では、催眠療法と18種類の対照介入を比較していた。各試験の結果との間に有意な異質性が認められ、催眠療法と無治療、アドバイス、または精神学的治療とを比較した場合の効果について、矛盾する結果がみられた。催眠療法の全体的な効果に関して統合リスク比を算出しなかった。急速喫煙や精神学的治療と比較した場合、催眠療法の方がより効果が大きいことを示すエビデンスは認められなかった。有効と考えられる禁煙治療と催眠療法を直接比較した際に認められた信頼区間は、範囲が広すぎるために同等性を推論できなかった。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.1.21]
《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 
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