保育サービスにおける健康的な食事、身体活動、および肥満防止政策の実施を改善する

レビューの論点
このレビューでは子供の健康的な食事、身体活動および、または肥満予防を促進する保育サービスにおける、政策、実践またはプログラムの実施(または正しく行うこと)を改善するための戦略の効果を調べることを目的とした。実施の支援を提供する費用または費用対効果、支援戦略が有害な事柄と関連するかどうか、および子供の栄養、身体活動または体重に影響があるかどうかを検討したいと考えた。また、実施する戦略がどの程度受け入れられるか、採用されるか、普及しているか、持続できる可能性、および適切かどうかを検討した。

背景
多くの保育サービスに基づく介入は、子供の食事を改善し、子供の身体活動を増加させ、過剰な体重増加を防止するのに有効であることが明らかになっている。保育サービスのなかでこれらの政策や実践またはプログラムを実施するための、そのようなエビデンスや効率的な実践方法に関するガイドライン勧告の存在にもかかわらず、多くの保育サービスでは行われないことがある。適切に実施されなければ、子供たちはこうした子供の健康のための政策、実践、プログラムの恩恵を受けることができない。

研究の特性
19件の実施改善戦略群と通常の実践または最低限の支援群を比較した研究と、2件の異なる実施戦略を比較した研究を含む、21件の研究を同定した。健康的な食事(6件の研究)、身体活動(3件の研究)、または健康的な食事と身体活動の両方(12件の研究)をターゲットとする政策、実践またはプログラムの実施を改善する研究を対象とした。これら21件の研究には1945の保育サービスが含まれており、教材、研修会、現地調査とフィードバック、オピニオンリーダー、少額の奨励金または助成金、教育的支援のための訪問(アウトリーチ)または詳細な教育、リマインダー(注意喚起のための通知)、個別の介入など、さまざまな実施戦略が検討されていた。この状況で実施を改善するために適用できる戦略のうち、検討されたものは少数であった。

検索期間
これは2019年2月現在のエビデンスである。

主な結果

今回の結果から、実施支援戦略が保育サービスまたはそのスタッフによる身体活動に関する政策、プログラムまたは実践の実施を改善でき(中等度の確実性のエビデンス)、児童の怪我のリスクを増加させないことが示唆される(低い確実性のエビデンス)。しかしながら、このようなアプローチは、小児の食事、身体活動または体重には影響を及ぼさないようである(低〜中等度の確実性のエビデンス)。含まれた研究のいずれも、実施戦略にかかる費用または費用対効果尺度に関する情報を報告したものはなかった。この分野の研究に一貫した専門用語がないために、関連する研究のいくつかが今回の研究で抽出できなかったことを意味しているのかもしれない。

訳注: 

《実施組織》 山本依志子 有家尚志 [2020.2.29] 
《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 
《CD011779.pub3》

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