医療現場以外の労働者のコロナウイルスSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2)感染リスク低減のための介入策

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レビューの目的

新型コロナウイルス(COVID-19)は、世界的に蔓延している呼吸器感染症である。SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2)に感染すると、特に高齢者や基礎疾患を持つ人は重症化し、死亡する可能性がある。パンデミックの期間中、職場におけるSARS-CoV-2への労働者の曝露を防止または低減しようとする様々な介入が実施されてきた。これらの介入がCOVID-19感染率,欠勤率,COVID-19関連死亡率,有害事象に及ぼす影響を評価した.

本レビューで検討したことは何か?

以下の4つのカテゴリーに従って、介入策を検討した研究を検索した。1)隔離(例:自己隔離戦略)、2)工学的管理(例:同僚や作業員と一般の人々を分離または距離を置くための障壁)、3)業務運営的管理(例:在宅勤務)、4)個人保護具(例:フェイスマスクや他のタイプの顔面カバーの使用)。医療現場以外のあらゆる労働者を対象とした研究も対象とした。言語の制約や時間的な制約のない研究を探した。

本レビューの主な結果

13,000件以上の報告をスクリーニングし、2021年3月から6月にかけてイングランドの中等・高等学校162校で実施された1件の研究が含まれている。この研究では、24,000人以上の労働者が登録された。対照群(標準的隔離)の86校では、接触確認(コンタクトトレーシング)によりCOVID-19の濃厚接触者と思われる職員に10日間の自宅での自己隔離を義務付けた。介入群(テストによる出席)の76校では、接触確認(コンタクトトレーシング)によりCOVID-19の濃厚接触者と思われる職員は隔離されなかった。その代わり、7日間、毎日の迅速検査(臨時の抗原検査)を受けた。迅速検査が陰性であれば、そのスタッフは出勤することができた。迅速検査が陽性であれば、そのスタッフは自己隔離することになる。研究者たちは、2つの方法の間でCOVID関連の欠席に違いがあるかどうかを知りたかった。

COVID-19感染者と接触した後に日常的に隔離する場合と比較して、検査に基づく出席という方法によってCOVID-19感染率(あらゆる感染;症候性感染)が変化するかどうかは不明である。COVID関連の欠席は、検査に基づく出席群で低いか、同程度である可能性がある。しかし、参加者の感染者数が非常に少なかったため、この結果には確信が持てない。死亡率、有害事象、生活の質(QOL)、入院回数は測定していない。検査に参加したグループの71%がこの戦略に従った。研究者たちは、標準的な隔離グループのコンプライアンスについては報告しなかった。

また、学校でのスクリーニングの効果について取り上げた進行中の研究が1件あることを確認した。

また、現在進行中の研究では、COVID-19の伝播を防ぐためにフェイスシールドを使用することの効果を評価している。

工学的あるいは管理的な制御を研究した研究は見つからなかった。

本レビューの更新状況

2021年9月14日までに入手可能な研究を検索した。

訳注: 

《実施組織》 阪野正大、伊東真沙美 翻訳[2022.05.15]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD015112.pub2》