多発性硬化症(MS)患者の脳における静脈狭窄(CCSVI)治療に対する一般的に「解放処置:liberation procedure」としてよく知られている処置

論点
慢性脳脊髄静脈不全(CCSVI)は、主に頭頸部にある静脈の狭窄または閉塞により、脳および脊髄からの制限された静脈流出を特徴とする血管状態として説明される。CCSVIは、MSの発症と、静脈を拡張するためのカテーテル静脈造影および経皮的血管形成術(PTA)によるCCSVIの治療において重要な要素であり、MS患者の症状と生活の質を改善する可能性があると仮定されている。MSの人にPTAを使用すべきかどうかについては不確実である。

実施したこと
MSでCCSVIを持つ対象者におけるPTAと偽PTAを比較した3件の研究(参加者238人)をレビューした。

わかったこと
静脈内PTAは、障害、身体的または認知機能、再発、または生活の質に効果をもたらさないことがわかった。静脈造影または静脈内PTAに起因する深刻な有害事象は発生しなかった。

結論
静脈内PTAは安全であるが効果のない介入であることが証明されており、MS患者には推奨できない。進行中であった全ての試験は終了または中止されたため、この更新されたレビューは最終版である。これ以上のランダム化臨床試験は必要ない。

エビデンスの更新状況
このレビューは2018年8月現在で最新である。

訳注: 

《実施組織》 冨成麻帆、 小林絵里子翻訳[2020.06.10] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD009903.pub3》

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