電話カウンセリングは禁煙支援に効果があるか?

背景

禁煙を支援する方法には様々なものがある。そのひとつとして、喫煙者に電話で情報提供やアドバイスをして禁煙を手助けするという方法がある。そのサービスを利用するには、禁煙電話相談(クイットライン)に電話をかけるか、カウンセラーからの電話を受けるための登録をする。電話カウンセリングが禁煙の効果を上げるか検討した。2018年5月に文献検索を更新した。

研究の特性

様々な電話カウンセリングの介入を行った104の研究(合計111,653人の研究参加者)を特定した。研究参加者のほとんどは一般集団の成人喫煙者であったが、いくつかの研究はティーンエージャー、妊婦、長期療養者、精神科領域の疾病をもつ者を対象としていた。

いくつかの研究は、禁煙カウンセリングを提供するヘルプライン(クイットライン)に電話した者を研究参加者としていた。その他の研究は、クイットラインに電話するのではなく、カウンセラーや保健医療従事者からの電話を受けた者を研究参加者としていた。

電話カウンセリング単独の介入研究もあったが、電話カウンセリングに自立禁煙を支援するリーフレット配布のような最小限の支援を組み合わせたもの、対面カウンセリングなどのより積極的な介入を組み合わせたもの、禁煙治療薬の処方を組み合わせたものなどがあった。電話の回数は、1回から12回のものまであった。いくつかの研究は禁煙を希望している人のみを対象としていたが、積極的に禁煙したいと望んでいない人を対象者にも支援を提供している研究もあった。

研究の開始時点で研究参加者が似たような背景を持つ群を比較し、少なくとも6ヶ月間の禁煙が持続しているかを検討し、理想的には血液検査や尿検査でも禁煙ができているか確認することが必要であった。

研究デザインが優れており、しっかりと実施されている研究はほとんどなかった。結果に影響を与える問題点が少なくとも1つ以上ある研究がほとんどであった。

主な結果

ヘルプラインに電話した対象者においては、追加電話カウンセリングの提供が禁煙成功率を7-10%増加させていた。ヘルプラインに電話せずカウンセラーや保健医療従事者からの電話を受けた場合、禁煙成功率は11-14%増加していた。電話回数の多い少ないを直接比較した研究において、3-5回の電話は、1回だけの電話に比べ、禁煙が成功する傾向があった。禁煙のモチベーションが高いかどうかや他の禁煙支援を受けたかどうかにかかわらず、電話カウンセリングは禁煙成功率を上昇させるようであった。

エビデンスの確実性

全体としてエビデンスの確実性は中(moderate)であった。これは、本レビューの結論が今後の研究の結果によって大きく変わる可能性があることを意味している。

訳注: 

《実施組織》 星佳芳 翻訳、清原康介 監訳 [2020.03.10]
《注意》 この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 
《CD002850.pub4》

Tools
Information
Share/Save