分娩時疼痛管理のためのバイオフィードバック

著者の結論: 

選択した試験では多少の有効な結果が見られたが、分娩時疼痛管理のためのバイオフィードバックが有効であることを示すエビデンスは不十分である。

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背景: 

分娩は、複数の要因の複雑かつ主観的な相互作用により生じる疼痛や不快感をしばしば伴い、多面的かつ集学的な枠組みにおいて理解すべきである。非薬理学的手法においてバイオフィードバックは、電子機器を用いて一部の生理学的反応のコントロールを得ることに焦点が当てられており、個人が通常、意識的にコントロールをしていない一部の身体的過程(疼痛など)を制御することを可能とするものである。標準的な出生前ケアへの追加として実施する分娩時疼痛管理のための行動療法的手法の役割については、これまでにシステマティックな評価は行われていない。本レビューは、分娩時の疼痛緩和を調査する一連のコクラン・レビューのひとつで、分娩時(準備中)の女性の疼痛緩和に関するシステマティック・レビュー概観の一助となる。

目的: 

分娩時疼痛管理のための出生前レッスンにおけるバイオフィードバック利用の有効性を検証すること。

検索戦略: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2011年3月31日)、CENTRAL(コクラン・ライブラリ 2011年、Issue 1)、PubMed (1950年~2011年3月20日)、EMBASE(Ovidより)(1980年~2011年3月24日)、CINAHL(EBSCOhost)(1982年~2011年3月24日)、およびPsycINFO(Ovidより)(1806年~2011年3月24日)を検索した。 同定した論文の文献リストから、さらに研究を検索した。

選択基準: 

低リスクの妊婦を対象とした、出生前クラスの形態を問わず何らかの方法のバイオフィードバックに関するランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが、別々に試験の質および抽出したデータを評価した。

主な結果: 

介入の方法および測定されたアウトカムの種類が大きく異なる4件の試験(女性186例)を本レビューの対象とした。ほとんどの試験では、初産婦における筋電図バイオフィードバックの効果が評価されていた。これらの試験は、評価したバイアスの原因を説明するデータが不足していたため、バイアスのリスクが高いと判断した。補助経腟分娩(器械分娩など)、帝王切開、陣痛促進、および薬物による疼痛緩和の実施について、バイオフィードバック群とコントロール群間の差を示す有意なエビデンスは認められなかった。選択した試験の結果から、女性における分娩時疼痛緩和のためのバイオフィードバックの使用は実証されないことが示された。筋電図バイオフィードバックは、分娩のはじめは多少のプラスの効果がある可能性があるが、分娩が進むにつれて鎮痛薬を追加する必要がある。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2011.11.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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