2型糖尿病に対する運動

著者の結論: 

メタアナリシスは、2型糖尿病の人において運動は体重の低下がなくても有意に血糖コントロールを改善し、内臓脂肪組織と血漿トリグリセライドを低下させるが、血漿コレステロールは低下させないことを示している。

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背景: 

2型糖尿病の人には通常運動が推奨される。しかしながら、いくつかの研究において、食事または行動の変化、またはその両方を含む運動介入を評価したが、食事と運動の効果は区別されていない。いくつかの運動の研究は参加者が少数で、大規模な試験であらわれる有意差を示す検出力が欠如している。

目的: 

2型糖尿病において運動の効果を評価する。

検索戦略: 

Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL)、MEDLINE、EMBASEおよび書誌事項のハンドサーチにより該当する試験を同定した。最新の検索の日付は2005年3月3日であった。

選択基準: 

2型糖尿病の人において、実証されている運動のエアロビクス、フィットネスまたはprogressive resistance trainingをする場合としない場合を比較するすべてのランダム化比較試験。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に試験を選択し、試験の質を評価し、データを抽出した。研究著者にその後追加された情報がないかを問い合わせた。有害作用に関するあらゆる情報を試験から集めた。

主な結果: 

2型糖尿病において、運動をする場合としない場合を比較する377例を組み入れた14件のランダム化比較試験が同定された。試験期間は8週間から12ヵ月までであった。対照と比較して、運動介入は、糖化ヘモグロビン値の0.6%低下で示されたように、有意に血糖コントロールを改善した(-0.6% HbA1c、95%信頼区間(CI) -0.9~-0.3、P<0.05)。この結果は、統計的にも臨床的にも有意であった。全体の体格指標に群間で有意差はなかったが、1件の試験で報告されたようにおそらく運動により除脂肪組織量(筋)が増えたためである(6.3kg、95%CI 0.0~12.6)。運動により内臓脂肪組織が減り(-45.5cm2、95%CI -63.8~-27.3)、皮下脂肪組織も減った。運動群の有害作用や糖尿病合併症を報告した研究はなかった。運動介入はインスリン反応を有意に増加させ(131 AUC、95%CI 20~242)(1件の試験)、血漿トリグリセライドを低下させた(-0.25mmol/L、95%CI -0.48~-0.02)。QOL(1件の試験)、血漿コレステロールあるいは血圧に、群間で有意差は確認されなかった。

訳注: 

監  訳: 2006.10.7

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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